臨床技士がカテーテル操作補助 鳥取の病院、医師法抵触か

報道陣に説明する鳥取県立中央病院の広岡保明院長(左)=15日午後、鳥取市

 鳥取県立中央病院は15日、患者への心臓カテーテル治療で、医師資格を持たない臨床工学技士がカテーテル操作の補助を行っていたと発表した。期間は19年10月~20年3月で、対象患者は最大で9人。当時の院長が「医師が確保できない時は治療を優先」とし、心臓内科医が技士に指示したという。医師以外の医療行為を禁じる医師法に抵触する可能性がある。

 広岡保明院長は「患者に不安を与えてしまい申し訳なかった」と述べた一方、「医師不足の下ではやむを得ない判断だったもようだ」と説明。顧問弁護士が操作補助の全てが医療行為に該当するか疑問との見解を示したといい、中止はしたが「違法とは断定できない」とした。

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