人型ロボ、詐欺防止に一役 富山南署が委嘱 安全安心見守り大使に

安全安心見守り大使に委嘱されたペッパー=富山市の北陸銀行大沢野支店

 富山南署は15日、特殊詐欺被害防止など防犯啓発のため、人型ロボット「ペッパー」を安全安心見守り大使に委嘱した。同署で委嘱式が行われた後、富山市の北陸銀行大沢野支店で初仕事に臨んだペッパーは身ぶり手ぶりを交えながら「詐欺に気を付けましょう」と客に呼び掛けた。

 開発したソフトバンクによると、ペッパーが防犯分野で警察から委嘱を受けるのは全国でも珍しく、北陸三県では初めて。同社は「県民だまされんちゃ官民合同会議」の構成団体として特殊詐欺の被害撲滅に取り組んでおり、富山南署と連携する運びとなった。

 委嘱式では井上数也署長がペッパーにタスキを掛け、担当者に委嘱状を交付。ペッパーは制服姿で「皆さんが安心して暮らせるように一生懸命頑張ります」と決意を表明した。その後、拍手を求めて笑いを誘う場面もあり愛らしい一面を見せた。

 ペッパーは今後、同署管内の金融機関で客に特殊詐欺の手口を伝えたり、子ども向けの防犯教室などに参加したりする。ソフトバンクの担当者は「県内各地に活動の範囲を広げていきたい」と話した。

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