反攻の突破口に米戦闘車 「直撃後も兵員ら生還」

ウクライナのマリャル国防次官が通信アプリに投稿したブラッドレー歩兵戦闘車(マリャル氏の通信アプリから)

 【キーウ共同】ウクライナ軍が反転攻勢で突破口を切り開く作戦の際、米国が提供したブラッドレー歩兵戦闘車を多く投入し、兵員らの犠牲を減らしたことが明らかになった。ウクライナのマリャル国防次官は15日、ミサイルの直撃を受けて炎上した同戦闘車から兵員らが無事生還し、車両も回収して修理中だとする画像を公表した。

 マリャル氏は「ブラッドレー歩兵戦闘車は兵員の命という最も大切なものを救った」と述べ、高い戦闘生存率が裏付けられたと強調した。戦況を巡っては、東部ドネツク州のバフムトとマリウポリ、南部ザポロジエ州ベルジャンスクの3方面でそれぞれ1キロ前進したと明らかにした。

 公開情報を基に軍事情勢を分析するサイト「ORYX」は、反転攻勢で既に同戦闘車16両が破壊されたか放棄されたと推定。米国が供与した全109両の約15%に当たる。ウクライナ軍に供与されたドイツ製主力戦車レオパルト2も4両が破壊・放棄されたとした。

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