大きな失敗を犯して落ち込むマーロウ そこにやって来る謎の女性 「探偵マーロウ」本編映像

リーアム・ニーソンが私立探偵フィリップ・マーロウを演じる映画「探偵マーロウ」(公開中)から、事件に巻き込まれるマーロウとそれを助ける元同僚、そして謎の女性の姿が収められた、本編映像の一部が公開された。

人探しの依頼を遂行中にある事件に巻き込まれたマーロウは、大きな失敗を犯してしまう。警察の手を借りる事件にまで発展してしまい落ち込むマーロウに、旧友オールズは「もういい年なんだ。危険は冒すな。いい手本になってくれよ」と慰めの言葉をかける。そこへやってくる1台の高級車。オールズが「あの女性は?」と尋ねるが、マーロウは「ただの女性だ」とはぐらかす。

オールズ刑事役を演じるのは「コン・エアー」「ダイ・ハード2」やテレビドラマ「スタートレック」シリーズなどの出演で知られる、アイルランド出身のコルム・ミーニイ。リーアムとは40年来の知り合いだという。今回の共演についてリーアム・ニーソンは、「コルムとはイギリスのアビー・シアター時代によく一緒にやっていました。何年も前に亡くなった俳優コリン・ブレイクリーとテレビ映画で共演したことがありましたが、この作品はコルムと私とコリンの3人芝居で、コルムとの共演はこれ以来でした」と明かしている。

「探偵マーロウ」は、ブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルが、ミステリ小説を手がける際に使用しているベンジャミン・ブラック名義で著した、「黒い瞳のブロンド」を原作とした作品。レイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」の続編として、本家の公認を受けている。舞台は1939年のロサンゼルス。私立探偵フィリップ・マーロウのもとに現れたのは、見るからに裕福そうなブロンドの美女だった。「突然姿を消したかつての愛人を探してほしい」という依頼を引き受けたマーロウだったが、捜査を進めるにつれ映画産業が急成長する“ハリウッドの闇”に飲み込まれていく。

メガホンをとったのは、「クライング・ゲーム」などのニール・ジョーダン。ともにアイルランド出身であるリーアム・ニーソンとのタッグは4度目となる。「女は2度決断する」のダイアン・クルーガー、アカデミー賞・エミー賞・トニー賞のすべてを受賞しているジェシカ・ラングなどが共演している。

日本のファンに向けたリーアム・ニーソンのコメントも公開された。「日本のファンの皆様、いつも僕を温かく応援してくれて、あなたたちの存在を光栄に思っています。いつも謙虚な気持ちにさせてくれてありがとう。『探偵マーロウ』をぜひみなさんに娯楽として楽しんでいただきたいです。劇場で見知らぬ人たちと隣り合って、同じ感動を共有できるということは映画館でしか味わえない貴重な体験ですから、多くの人に劇場で作品を観て欲しいと思っています」とコメントを寄せている。

一足先に本作を鑑賞した著名人によるコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■伊集院静(作家)
レイモンド・チャンドラーという作家は男の気質を描いた探偵小説家であり、私たち大人の男にとって、バイブルのようなものだ。そこにリーアム・ニーソンが加われば、これはもう見逃せない作品である。

■菊地成孔(音楽家/文筆家)
物語と音楽が、チャンドラー・マナーの<秘密と嘘>のために 2つの裸体となって絡み合うような傑作

■草刈正雄(俳優)
リーアム・ニーソンには、私と同じ歳で私も同じ時代の探偵役を演じた経験があり非常に親近感を感じております。紳士的で権力に媚びず、だからこそ最高にカッコいい『探偵マーロウ』を楽しんで下さい。

■久米宏(フリーアナウンサー)
俳優生活45年のリーアム・ニーソンにようやくフィリップ・マーロウの役が回って来た
少々老けた探偵だが、マーロウは何歳になっても探偵を続けているはずだ
80歳が近いボクは勿論マーロウの味方だ

■田口トモロヲ(俳優など)
50 歳を過ぎて演技派からアクション俳優へ無謀な舵を切ったリーアム。普通なら逆でしょ!?
実生活の悲しみを役の哀愁に変換し、今「探偵マーロウ」に憑依した。最新最高のリーアム・マーロウに酔え!

■真山仁(小説家)
正義すら呑み込む退廃とスノビズムその混沌に果敢に挑むマーロウにハードボイルドの美学を見た

【作品情報】
探偵マーロウ
2023年6月16日(金)、TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:STAR CHANNEL MOVIES
©2022 Parallel Films (Marlowe) Ltd. / Hills Productions A.I.E. / Davis Films

© 合同会社シングルライン