熱中症には水分補給やエアコン、夏を前に大阪府が注意喚起

6月15日に実施された大阪府の定例会見では、夏に向けた熱中症予防について発表。吉村洋文知事は、「例年、多くの方が熱中症により救急搬送される。適切な予防行動を」と注意喚起した。

定例会見でのフリップより「熱中症対策について」(6月15日・大阪府庁)

熱中症による救急搬送車の稼働は毎年6月から発生し、7月から8月にかけて急増。府下における過去3年間平均では、搬送された約半数が満65歳以上の高齢者で、発症場所の3割以上が住居だという。

高齢者は暑さに対する感覚機能が低下し、体内の水分が不足しがちになるも、熱中症にかかりやすい環境にいることに気づかないことが多く、高齢者と子どもに共通して体温調整がうまくいかないことも熱中症の原因。

2022年の記録によると、熱中症による死亡例76人のうち65人が室内で死亡しており、うち約9割の58人がエアコンを使用していなかった。

吉村知事は、「非常に熱中症リスクの高い日は、ひと夏で10日くらい。日ごろから適切な予防行動を取り、呼びかけに応えなかったり水を自分で飲めなくなったときは、ためらわず救急車を呼んでいただきたい」と説明。

特にリスクの高い人は、こまめな水分補給や積極的にエアコンを活用して熱中症を防ぐことが必要で、事前に熱中症の危険度がわかる「熱中症警戒アラート(2023年は10月25日まで)」を参考にしたり、メールやLINEの無料配信サービスも推奨されている。

取材・文・写真/岡田由佳子

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