「恩返ししたい」 首位発進の山下美夢有が望む“父の日V”

「65」で今季3度目の首位発進を決めた山下美夢有(撮影/村上航)

◇国内女子◇ニチレイレディス 初日(16日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)◇晴れ(観衆2523人)

8バーディ、1ボギーの「65」で7アンダー単独首位の好発進。今週も引き続き好調をキープしているように映る山下美夢有だが、前週「宮里藍 サントリーレディス」の期間中から、徐々にショットの調子が落ちてきたという。

2位で終えた最終日から5日が経ったが、その悩みは解消できずにいる。「(朝の)練習場で全然ダメだった。ミート率も悪くて、左右ブレも大きかった。(ドライバーの)飛距離も20ydくらい落ちた。修正できずにそのままコースに入ってしまったので不安のほうが大きかった」

本調子と呼ぶには程遠いショットの状態を踏まえて、パッティングとアプローチを中心としたショートゲームでリカバリーする作戦で臨んだ初日。前半2番で3mを沈めて最初のバーディを奪うと、3番を挟んで4番(パー3)から圧巻の5連続バーディを奪取。ショットはピンに絡まなかったものの、6番(パー3)からは8m、6m、9mのロングパットを立て続けに沈めた。

「パットに助けられた」と一日を振り返った(撮影/村上航)

後半13番で唯一のボギーをたたいたが、すかさず16番で取り返し、18番(パー5)をバーディ締め。今季3度目の首位発進を決めた。「長いパットが入ってくれて、最後もバーディだったので良い流れで上がれた。パットに助けられた。結果オーライですね」と一日を振り返った。

思い出すのは1年前の「ワールドレディスチャンピオンシップ」。初日(5月5日)は、母・有貴さんの誕生日だった。その日に単独首位発進を決めると、そのまま最終日(8日)まで首位を譲らず、母の日に国内メジャー初タイトルをプレゼントした。

“父の日V”で「恩返し」を(撮影/村上航)

今週、大会最終日の18日は父の日にあたる。「やっぱり勝ちたい気持ちはあるし、それが恩返しになると思う。優勝できたらいいけど、まずはあしたを良い状態で迎えられるように」。コーチを務める父・勝臣さんにも最高のプレゼントを贈りたい。(千葉県若葉区/内山孝志朗)

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