「恋みくじ」で女性客に照準 世界ジオ認定を商機に 白山市観光連盟

新企画の恋みくじを紹介する関係者=白山市の酒造店

  ●白山市観光連盟、ツアー切符を一新

 白山市観光連盟は、北陸鉄道石川線を利用して白山比咩神社や鶴来地区の店を巡るツアー企画切符「恋のしらやまさん」のリニューアルに乗り出した。白山手取川ジオパークのユネスコの世界ジオパーク認定や、コロナ禍の落ち着きを商機ととらえ、ツアー内容の見直し、若い女性客の呼び込みを図る。第1弾として15日から新企画の「恋みくじ」が始まった。

 恋みくじは縁起菓子「辻占」の配布に代わる企画。辻占の形をした和紙に、おみくじが3個入っている。くじには「七転び八起き」「念ずれば通る」など15種の文言が書かれており、自由に組み合わせを考えて楽しんでもらう。横町うらら館や小堀酒造店など4カ所の「辻占スポット」で配る。

 恋のしらやまさんは、白山比咩神社が縁結びの御利益があると有名なことに着目し、2014年9月に始まった。連盟によると、コロナ前は年間の販売実績が約500枚に上る年もあったが、近年は約200枚に落ち込んでいる。

 ツアーの内容は同神社への恋文奉納をメインに、鶴来地区を巡るプランで、JR金沢駅―北鉄野町駅の往復バス切符と北鉄石川線の一日フリー切符に加え、北鉄鶴来駅―一の宮間の片道バス切符か、市観光連盟のレンタサイクル券がセットになっており、価格は2千円(税込み)。

 連盟は白山観光に追い風が吹く中、若い女性らが白山の自然や歴史、文化を気軽に楽しめる旅行商品として改良を進める方針で、担当者は「白山のファンが一人でも増えればうれしい」と期待を込めた。

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