バス車庫をカフェに改装 加賀・日本海バス

カフェのオープンへ改修工事が進められるバスの車庫=加賀市小菅波町1丁目

  ●7月7日開業

  ●にぎわい、新たな収益源に

 加賀市小菅波町1丁目の日本海観光バス本社敷地内に7月7日、バスの車庫を改装した、おしゃれなカフェが開業する。内装や外装は車庫の雰囲気を生かし、バス待ち客らがゆったりとした時間を過ごせるようにする。新型コロナでバス事業が打撃を被ったことを受け、飲食事業を新たな収益の柱に育てる狙いで、北陸新幹線開業を来春に控える加賀温泉駅周辺のにぎわいにもつなげる。

 カフェ「シュガーグライダーロケット」は車庫のバス3台分のスペース約100平方メートルを活用し、中2階のある店舗を整備する。内装の色調はモノトーンで統一し、来店者が車庫だった頃の雰囲気を感じられるようにする。

 飲食業の経験のある従業員が調理を担当し、コーヒーやハンバーガー、パンケーキ、パスタなどを提供する。棒茶のパフェの開発も進めている。テイクアウトすることもできる。

 コロナ禍で観光バスなどの需要が低迷したことを受け、飲食事業が会社の新たな収益源になる可能性があるとして、西出揮一郎総務部長が車庫を生かしたカフェの開業やキッチンカー事業を発案した。改修などの事業費には国の事業再構築補助金を活用する。

 同社はカフェの開業に先立ち、キッチンカーの営業を始めた。5月下旬に行われた自転車イベント「温泉ライダーin加賀温泉郷」(北國新聞社後援)にも出店し、コーヒーやホットドッグを販売した。

 店舗はJR加賀温泉駅から徒歩数分の距離にあり、観光客らの利用も想定している。西出部長は「店で観光案内も行い、加賀の魅力を発信していきたい」と話した。

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