犬が『パニック状態になった時』絶対してはいけない行動3つ!飼い主の冷静さが鍵に

要注意!わんこがパニックを起こしやすいとき

愛犬が突然パニックになってしまったら、それだけで飼い主さんも動揺してしまいますよね。まずはわんこがパニックを起こしやすい状況を知って、パニックに備えられる心構えができるようにしましょう。

1.雷が鳴ったとき

大きな音や破裂音が苦手というのはわんこの特性ですが、特に雷が大嫌いで雷鳴に驚いてパニックになってしまうという子は少なくありません。

雷は聞こえないようにすることも、こちらから聞こえないところまで逃げることも難しいため、基本的には鳴り止むのを待つしかないのが辛いところです。

2.花火の音が聞こえたとき

雷と並んで嫌われるのが花火の破裂音です。夕立などで雷が増えるうえ、各地で花火大会が催されることも多い夏は、パニックを起こして逃げ出した結果、迷子になってしまうわんこが最も増える季節でもあります。

花火大会の会場などでわんこがパニックを起こしてしまうと、迷子や咬傷事故といった重大な事態にもつながるので、わんこを同伴するのは避けましょう。

3.トラウマを抱えているものに遭遇したとき

過去に人間から虐待を受けていたなどのトラウマを抱えたわんこの場合、そのトラウマを刺激された際、パニックに陥ってしまうことが多々あります。

例えば、男性から暴力を振るわれていたという子なら、家族以外の男性を見ただけでパニックになってしまう場合もあります。愛犬が何らかのトラウマを抱えている子の場合、特に注意してあげましょう。

4.飼い主さんが不在のとき

普段から飼い主さんとの距離が必要以上に近すぎるわんこの場合、飼い主さんの姿が少しでも見えないだけで、不安になってパニックを起こしてしまうことがあります。これを「分離不安」と呼びます。

少しの間だけだからと思って愛犬をお留守番させて帰宅したら、パニックを起こした愛犬に、部屋の中をぐちゃぐちゃに荒らされていた!なんてことも起こりえます。

絶対ダメ!わんこのパニックを増長させる飼い主さんのNG行動

いざ愛犬がパニックを起こしたとき、パニックを少しでも早く収束させるため、また愛犬のパニックをそれ以上悪化させないために、最も大切になるのは飼い主さんの態度です。そのためには下記のような行動は厳禁ですよ。

1.一緒にパニックになる

愛犬のいつもとあまりにも違う姿に、一緒になってパニックを起こしてしまう飼い主さんがいます。ですがこれは絶対にNG。

わんこと一緒に飼い主さんまで大騒ぎすると、わんこのパニック状態は煽り立てられる形になり、ますます加速してしまいます。「大丈夫だよ、大丈夫だよ」などと過剰に声がけしたり、大袈裟に反応しすぎるのも同様にNGです。いつも通りの変わらない態度で過ごしましょう。

2.オロオロする

愛犬のパニックを目の当たりにして、「どうしたらいいんだろう」と動揺してしまう気持ちはわかります。ですが、あからさまにオロオロする態度もNGです。オロオロしている飼い主さんを見ると、愛犬はより一層不安な気持ちになってしまいます。

3.愛犬をギュッと抱きしめる

パニックを収めるために「大丈夫だよ!」とギュッと抱きしめて安心させてあげたい…と思うのが親心。確かに、人間のパニックであればそれで落ち着くこともあるでしょう。

ですが、そもそも生物学的に「ハグ」で愛情を伝えるという習慣のないわんこにとって、急に抱きしめられることは単なる身体拘束です。ましてパニックを起こしているときだと、びっくりして逃げ出してしまったり、咬みついてしまったりすることもあるので要注意ですよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?わんこのパニックを収めるために大切なのは、「飼い主さんが落ち着いていること」に他なりません。

飼い主さんが冷静で毅然とした態度、あるいはいつもと同じ態度をとっていることによって、わんこも「あれ?飼い主さんが慌てていないということは、今の状況は別に怖くないのかも?」と気づくことができるのです。

内心ではドキドキしていたとしても、平気なふりをしてドーンと構えていることが大切です。

(獣医師監修:平松育子)

© 株式会社ピーネストジャパン