小松・鞍掛山で女性滑落死 金沢の70代、下山中20メートル

滑落現場に向かう小松市消防本部隊員=17日午後2時半、同市滝ケ原町の鞍掛山登山口

 17日午後1時43分ごろ、小松市滝ケ原町の鞍掛山(標高477メートル)の登山道で、下山中だった金沢市の70代女性が約20メートルがけ下に滑落した。女性は心肺停止の状態で、福井県防災ヘリコプターが福井県内の病院に搬送したが、死亡が確認された。小松署が滑落の経緯を調べている。

 小松市消防本部などによると、現場は行者岩登山道(約1.7キロ)の中間地点からやや麓側で、下山者の左側ががけとなっており、道幅は約2メートルだった。女性は3人で登山に来ていた。

 目撃した登山客が119番通報し、近くにいた男性ががけを下りて滑落した女性に心臓マッサージをした。小松市消防本部の隊員が同市滝ケ原町の登山口から救助に向かった。

 滝ケ原町鞍掛山を愛する会によると、鞍掛山での滑落死亡事故は初めてとみられる。行者岩登山道は初心者コースで、現場付近では同会が5月に草刈りなどの整備をしていた。18日には現場付近に転落防止のロープを張る。鞍掛山は小松、加賀両市境にある。

 18日開催予定のOSJ山中温泉トレイルレースは鞍掛山の別の登山道をコースとしており、予定通り実施する。

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