【北京共同】ブリンケン米国務長官は18日、中国・北京を訪問した。米中関係の安定化を探り、午後に秦剛国務委員兼外相と会談する。台湾など両国の利害が激しく対立する安全保障分野について議論し、偶発的衝突の回避に向けた対話の確保を図る。世界経済の安定や気候変動といった分野では協力を模索する。
2021年1月のバイデン政権発足後、国務長官を含めた閣僚の訪中は初めて。国際社会では米中関係の悪化に懸念が高まっており、軍同士を含めた当局間の意思疎通の活性化につながるかどうかが焦点だ。
秦氏との会談では、中国が軍事的圧力を強める台湾情勢のほか、ウクライナ侵攻を続けるロシアと中国の親密な関係、人権分野などが議題に上る見通し。
ブリンケン氏は今年2月、中国の偵察気球が米上空に飛来した問題を受け、訪中予定を直前で延期した。今月19日まで北京に滞在後、ロンドンを訪問する。