大村市でマッケンジー・ソープ展 読み書きに障害、故エリザベス女王も愛す 19日まで 長崎

ソープ氏の原画や版画が並ぶ展覧会=大村市、プラザおおむら

 文字の読み書きが困難な障害(ディスレクシア)がありつつも、英国の人気画家になったマッケンジー・ソープ氏(67)の絵画展が17日、長崎県大村市本町のプラザおおむら2階ホールで始まった。訪れた人は作品に込められた愛や希望のメッセージをかみしめながら鑑賞している。19日まで。
 同市のNPO法人でつくるハッピーサポートプリママチャリティー絵画展実行委が主催。ソープ氏の原画や版画など35点を中心に、ピカソや岡本太郎など有名画家の版画も展示した。入場は無料で、作品を購入すると一部が市内の子育て支援活動に寄付される。
 ソープ氏は幼少期、ディスレクシアを理由にいじめられ、社会に出ると肉体労働で生計を立てながら絵を描き続けた。現在は画家としてヨーロッパ各地で人気を博し、作品は故エリザベス女王にも愛された。
 企画に協力したほるぷA&Iによると、ソープ氏の作品はパステルを使い、ハートや光が多く描かれているのが特徴。会場では大村市民のために撮影されたソープ氏のビデオメッセージが放映され、ソープ氏は「人生はアップダウンを繰り返すが、常に希望がある。愛のメッセージを世界中に届けたい」と語った。
 主催した藤川五月委員長は「絵柄がかわいらしいだけでなく、暗い絵でもどこかに光を感じられるのが魅力。ぜひ子どもたちに見に来てほしい」と話した。

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