マンチェスター・シティが3連覇を成し遂げた2022-23シーズンのプレミアリーグ。
『fourfourtwo』による今季のプレミアリーグ選手ベスト25のなかで三笘薫は22位にランクされた。
先日、上位10人については紹介したが、ここでは25~11位の選手たちを見てみよう。
25位 デクラン・ライス(ウェストハムMF)
何人かのウェストハム選手は後退してしまったが、ライスは頼りになる存在であり続けた。
チームが苦しい時に逃げ隠れせず、その牽引力と鋭さでプレミアリーグ最強のMF陣にとっても厄介な存在に。(移籍が噂される)この夏が重要だ。
24位 ジェームズ・マディソン(レスターMF)
(降格となった)レスターにおいて唯一の光明だった。
起用ポジションがサイドでも中央でも深い位置であろうともレスターが常にインスピレーションを求める男であった。
23位 ニック・ポープ(ニューカッスルGK)
彼のシュートストップ能力は守護神として卓越したものだが、評判以上に積極的でもある。
相手のクロスに対応しつつ、ペナルティエリア外でスイーパー役をこなせるGKはプレミアリーグでもほんの一握りしかいない。まさに、ポープ(Popeは法王という意味もあるだけに)は天からの恵みだ。
22位 三笘薫(ブライトンFW)
彼が筑波大を卒業したのは2020年のことだ。彼は文字通り、ドリブルを研究した。
彼はあっという間にブライトンのスタメン入りすると、日本代表のスーパーサブとしてW杯を沸かせ、その後の20試合で13得点に絡んだ。
26歳になった彼はボール扱いが絶品。シュートの半数が枠内に飛んでおり、その半分近くがゴールネットを揺らしている。
21位 スフェン・ボトマン(ニューカッスルDF)
(ニューカッスルの最終ラインでコンビを組む)ファビアン・シェアのしなやかさとともにソリッドさを提供する彼は、目立てないながらもニューカッスルで重要な存在だ。
昨夏に3500万ポンド(60億円)で加入して以降、リーグ最強のDFラインを形成。まだ23歳であり、マグパイズがオイルマネーを賢く使っている証拠だ。
20位 アレクシス・マカリステル(ブライトンMF)
彼ほどブライトンのアイデンティティを表現する選手はいない。
4年前に母国アルゼンチンから引き抜かれ、2度のレンタル移籍を経てチームに定着すると、ピッチ上でできないことはほぼなくなっている。
リオネル・スカローニ監督のワールドカップ優勝チームにとっても、グレアム・ポッターとロベルト・デゼルビにとっても、彼が非常に貴重な存在だったのは、おそらくそのためだろう。
アルゼンチン代表では中盤のより深い位置の中心選手としてプレーした。(ブライトンでは)ファイナルサードでの攻撃役として、またモイセス・カイセドとともに相手のファーストプレスをかわすボールキャリアーとして使われた。
そのハングリーさとインテンシティで、ブライトンの欧州進出とFAカップ準決勝進出に貢献するとファンからの人気も獲得。いまではプレミアリーグで最も注目されるMFのひとりであり、あらゆるクラブがこぞって欲しがっている(リヴァプールへの移籍が決定)。
19位 アーロン・ランズデイル(アーセナルGK)
ガナーズの優勝争いのなかで、彼は平均24歳の若きDFラインをまとめあげた。
(コーチングで)叫ぶだけでなく、足元で攻撃の起点となり、その手で勝点を死守してきた。
2月のトッテナム戦ではチームを勝利に導くパフォーマンスによって、敵ファンから蹴られた。
18位 ガブリエウ・マガリャイス(アーセナルDF)
アーセナルにいる2人のガブリエウ(マルチネッリとジェズス)に比べると注目度は低いが、この25歳はアルテタ監督がCBに最も求める3つを兼ね備えている。
前方へのパス、パスの多さ、パスの精度だ。彼はドリブルもできるし、プレミア85試合で二桁ゴールを記録するなどセットプレーでは脅威になることも証明している。
17位 ジョエリントン(ニューカッスルMF)
(ストライカーから)好戦的なMFに変貌したブラジル人は、新たな自信を得ると、ボールを持った時とペナルティエリア内での一貫性と落ち着きも兼ね備えるようになった。
16位 オレクサンドル・ジンチェンコ(アーセナルDF)
リーダーシップのために26歳の選手を獲得するのは珍しいことだが、アーセナルの最終ラインで最年長である彼はアルテタ監督の信頼に応え、3200万ポンド(55億円)の移籍金の償還に着手。
左サイドから中に入るジンチェンコの賢いポジショニングによって、MFグラニット・ジャカも恩恵を受けた。
15位 ミゲル・アルミロン(ニューカッスルFW)
プレミアリーグでは最初の117試合でわずか10ゴールだったが、W杯中断後は8試合で7ゴールを量産し、月間MVPにも選出された。それがエディー・ハウ監督のもとで彼が見せた成長である。
14位 イヴァン・トニー(ブレントフォードFW)
ここ数年、ハードルが高くなるたびに彼はそれを越えてきた。
3年前に3部リーグで得点王に輝くと、2年前の2部リーグでは頂点に立ち、昨季はプレミアリーグで12得点を挙げ、トップリーグでの実力を証明した。
ブレントフォードのタリスマンは、マンチェスター・シティ戦で2ゴールを決めて勝利に貢献するなど、今季も新年を迎える前に12ゴールを記録。
トップストライカーを知り尽くしているペップ・グアルディオラ監督も、その日、チームが「並外れた選手」によって「苦しんだ」ことを認めた。
トニーの得点量産は2023年まで続き、ゴールデンブーツレースで彼の前にいるのはハリー・ケインとアーリング・ハーランドだけである。
昨年11月、彼はFAから232件の賭博規則違反の疑いで告発され、1カ月後にはさらに30件が追加された。今年2月、27歳のストライカーは、その多く(すべてではないが)を認めた。
しかし、その裁定が進む一方、ブレントフォードをトップ10に押し上げるために何度もDFを翻弄してネットを揺らした。
古巣であるニューカッスル戦では2018年以降で初となるPK失敗。それまでは24本連続で成功させていたのだが。だが、そのわずか15分後にPKでゴールを奪ってみせた。まさにトニー、最も大事な場面で冷静さを見せつけた。
13位 リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッドDF)
誰が背が低いって?イングランドではCBとして小さすぎると片付けられた身長175cmのマルティネスは、その圧倒的なプレーで疑う者たちを黙らせた。
すぐにこのアルゼンチン人は、クラブにとって最も重要なストッパーとなった。彼がいないと後方からのビルドアップに苦労する。
12位 モハメド・サラー(リヴァプールFW)
彼らの基準からすれば、今季のリヴァプールは非常に不本意なシーズンとなったが、サラーは責務を果たし続けた。彼よりもPK以外の得点が多いのは、ハリー・ケインとアーリング・ハーランドだけだ。
11位 ロドリ(マンチェスター・シティMF)
ジョン・ストーンズをサポートしたり、ベルナルド・シウヴァが左SBにいる時には中央を守るなど、グアルディオラ監督の“副官”として中盤の基本計画をマネージメントした。このチームのなかで絶対に外せない選手といってもいい。
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シティの3冠達成に大貢献した“鉄人”ロドリ。UEFAチャンピオンズリーグ決勝では値千金のゴールを決め、オブザマッチにも選ばれた。
今季は全コンペティションで52試合に先発出場。ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いたチームで1シーズンに彼以上に先発起用されたのは、リオネル・メッシしかいない(2011-12シーズンの57試合)。