来年秋の保険証廃止に反対72% 内閣支持率は40%に下落

16日、記者団の取材に応じた岸田首相=首相官邸

 共同通信社が17、18両日に実施した全国電話世論調査によると、現在の健康保険証を来年秋に廃止してマイナンバーカードに一本化する政府方針に関し、延期や撤回を求める声が計72.1%に上った。岸田内閣の支持率は40.8%で5月27、28両日の前回調査から6.2ポイント下落した。不支持率は5.7ポイント増の41.6%。少子化対策で新たに必要となる3兆円超の財源について、具体策は年末に示すとした岸田文雄首相の説明に「納得できない」が72.7%に達した。

 内閣支持率の下落は、マイナカードを巡り相次ぐトラブルや、首相の秘書官を務めていた長男が公邸で親族と忘年会を開き、公的スペースで記念撮影していた問題などが影響したとみられる。

 マイナカードの活用拡大を巡り「不安を感じている」「ある程度不安を感じている」は計71.6%。来秋の現行保険証廃止は「延期するべきだ」が38.3%、「撤回するべきだ」が33.8%で「予定通り廃止するべきだ」は24.5%だった。

 有効回答者数は固定電話422人、携帯電話622人。

© 一般社団法人共同通信社