バス側面が大破、亀裂 衝撃まざまざ、救助支障も

事故で大破したトラックとバス=18日午後2時52分、北海道八雲町

 バスは側面が大破して亀裂が入り、車体の部品が四方に散乱していた。北海道八雲町の国道で18日、高速バスとトラックが衝突し、乗客3人を含む5人が死亡した事故。トラック前面も原形をとどめず、ぶつかった衝撃の強さがまざまざとうかがえた。事故後に駆けつけた人は「バスの入り口がふさがり、緊急脱出用のドアから救助していた」と証言した。

 「これまで単独事故はあったが、車同士が衝突したのは聞いたことがない」。近くに住む50代の男性は驚いた様子で話した。現場は片側1車線の緩やかなカーブ区間で、沿道は畑が広がり見通しも良かった。

 運行会社によると、バスの定員は乗客乗員計31人。札幌市のバスターミナルを出発し、高速道路を経由して函館市に向かっていて、事故時の乗客は15人だった。

 トラックは事故後、道路をふさぐように停止したほか、積んでいたとみられる豚が複数逃げ出すなどし、国道は一時通行止めに。約2キロ離れた高速道路の出口付近では多くの車が立ち往生し、運転手らが戸惑った様子で前方をうかがっていた。

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