セブン店員、おもちゃを買いたい客に異変を感じて通報…詐欺阻止 客が他店へ行かないように食い止めて称賛

小野沢正和署長から感謝状を受け取った西村明美さん(左)と田口奈美子さん(中央)=12日、大宮西署

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、埼玉県警大宮西署は12日、セブンイレブンのパート従業員西村明美さん(56)と田口奈美子さん(53)に感謝状を贈呈した。

 大宮三橋店の西村さんは4月28日深夜、レジで電子マネーを購入しようとした80代男性に理由を聞き、「子どものおもちゃを買う」などと答えたことから詐欺を疑った。販売できないと伝えると他店に行ってしまうと考え、他の従業員に男性を帰らせないように頼み、110番した。

 佐知川店の田口さんは5月1日午前11時ごろ、50代男性が不慣れな様子で電子マネーを購入しようとし、「パソコンの修理代に使う」と話したことで詐欺を疑った。大宮西署が作成したカードを用いて電子マネーの支払いを求める詐欺が多発していることを説明して被害を防いだ。

 表彰された2人は「働いているみんなで声をかけ合い、被害を一件でも多く防ぎたい」と力を込めた。小野沢正和署長は「2人とも『だまされているのではないか』と機転を利かせていただいた。今後も被害防止に、ご協力をお願いします」と感謝した。

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