『恋する女たち』の大女優が死去、87歳 オスカー2度受賞、政治家としても活躍 家族見守る中で

英女優グレンダ・ジャクソンさんが死去した。87歳だった。『恋する女たち』などで知られる大女優が家族に囲まれる中、息を引き取ったことを代理人がこのほど声明を通して明らかにした。

「アカデミー賞を2度受賞した女優で政治家でもあったグレンダ・ジャクソンが、短い闘病生活の末、今朝、ロンドンのブラックヒースの自宅で家族が見守る中、安らかに息を引き取りました」「彼女は最近マイケル・ケインと共演した『ザ・グレート・エスケイパー』の撮影を終えたばかりでした」と発表されている。

グレンダは、オリヴァー・リードとアラン・ベイツと共演した1970年作『恋する女たち』でアカデミー主演女優賞を初受賞、1973作『ウィークエンド・ラブ』で2度目の受賞を果たした。

1936年にイギリス北部で生まれ、1954年に奨学金を得て王立演劇学校に入学した3年後に舞台デビューを果たした。1992年に女優を引退、労働党から出馬して当選。トニー・ブレア内閣で運輸政務次官を務めた。

グレンダは現在もアカデミー賞受賞歴のある唯一の元英国会議員であり、1978年にはエリザベス女王の誕生日叙勲リストで、演劇界への貢献を認められ、英国帝国勲章CBEを授与されていた。2015年に政界を去った後、2019年のテレビ映画『エリザベス・イズ・ミッシング』で認知症の初期段階にある高齢の女性役で女優復帰を果たし、高い評価を得たほか、2018年には『幸せの背くらべ』でトニー賞も受賞している。

ステージマネージャーのロイ・ホッジスと1958年から1976年まで結婚生活を送ったグレンダ、1969年には一人息子のダンに恵まれた。この訃報を受け、イギリスのリシ・スナク首相もお悔やみの言葉を寄せている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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