スルメイカ少なく 沿岸の水揚げも不振 県水産センター調査

 石川県水産総合センター(能登町)が19日発表した海況情報によると、5月15~22日に能登半島沿岸や沖合の好漁場「大和堆(やまとたい)」南部でスルメイカの来遊量を調査した結果、前年と過去5年平均をいずれも下回った。

 調査船「白山丸」が計8地点で調べた。釣り機1台による1時間当たりの漁獲数は、大和堆の南東で1.5匹、南西部で0.9匹、輪島市の猿山岬沖で0匹だった。平均は0.5匹で、前年同期の2.7匹、過去5年平均の10.7匹を下回った。

 センターによると、今後の漁獲高の見通しは水産研究・教育機構(横浜市)が7月下旬に発表する長期漁況予報がまとまっていないため、現時点では不明という。

  ●群れの来遊遅れる

 県沿岸の小型イカ釣り船による5月1~31日のスルメイカ水揚げ量も27トンにとどまり、前年同期の132トン、過去5年平均の393トンを大きく下回った。群れの来遊が遅れているためで、漁船の延べ入港隻数についても224隻と少なく、前年の582隻、過去5年平均の1190隻を下回った。

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