【解散先送り】風は止むも各党「衆院選」へ準備急ぐ(静岡)

先週、岸田総理は今国会での衆議院の解散を見送る意向を表明したが、静岡県内の各党では、早ければ秋にも行われるとみられる衆院選に向けた準備を加速化させている。

先週、通常国会の会期末が迫る永田町に吹いた「解散風」。

(岸田首相)

「情勢をよく見極めたいと考えております」

かすかな笑みを見せながら「解散」の可能性に含みを持たせた岸田総理だったが…。その2日後…。

(岸田首相)

「今国会での解散は考えておりません」

いまの国会での衆議院の解散を見送る考えを表明したのだ。その翌日、立憲民主党は内閣不信任決議案を国会に提出。「解散の大義になる」といわれた内閣不信任案は否決された。解散が「先送り」になったことを受け、自民党の静岡県連は…。

(自民党県連 増田享大 幹事長)

「第5選挙区支部の支部長就任が決まったので、県内8選挙区支部で態勢は整っている、常に万全の態勢を取り続けていくということに変わりはない」

解散の次のタイミングは「10月以降」と言われるが、県内でも着々と準備が進んでいる。

前回の衆院選では無所属で当選し、その後、自民党に入った細野豪志衆院議員。自民党の静岡5区の支部長に就任したことを受け、6月18日、御殿場支部の会合に参加し「今までのわだかまりを乗り越えるように努力していく」と話した。

次の衆院選に向けては…。

(自民党静岡5区 細野豪志 衆院議員)

「結果として解散にならなかったのは非常にありがたいと思ってい

る、ここで与えられた時間をできるだけ有効に活用して、これまで距離のあった方々と少しでも距離を縮めたい」

衆議院選挙を巡っては、県内に8つある選挙区のうち、自民党は比例復活の議員を含めすべての選挙区に現職議員がいる。野党は立憲民主党が新人を含め、4つの区で立候補予定者を決めていて、協力関係にある国民民主党と調整をしながら、空白区のないようにしたい考えだ。

また、日本維新の会は静岡1区と4区で立候補予定者を決めていて、他の区でも擁立を進めるとみられる。

一方、静岡5区と7区では、現時点で自民党以外に立候補予定者はいないため「野党の空白区」となっている。次の衆院選で、野党第一党を目指す日本維新の会、県総支部の山下幹事長は候補者選びを加速させる考えだ。

(日本維新の会 県総支部 山下洸棋 幹事長)

「常在戦場、しっかり選挙に備えるように党本部からも言われている」「静岡県総支部のほうにも複数のところから候補者の応募がある状態、党本部にもたくさんの書類が来ている」

野党第一党である立憲民主党は、18日、県連大会を開き、静岡8区の源馬謙太郎議員が県連代表に就任。「党勢拡大」を目標に掲げた。衆院選に向けての候補者擁立については…。

(立憲民主党 静岡県連 源馬謙太郎 代表)

「全選挙区で自民党に代わる受け皿をつくれるように擁立を進めていく」「友党である国民民主党とは連携を密にしながら、調整をしながら擁立作業を進めていく」

秋以降といわれる「解散」のタイミングに向け、各党は動きを活発化させていく。

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