【リニア】“田代ダム案”東電と協議開始へ 県了承でJR東海社長は速やかに進める考え 「水問題」議論は前に進むか…(静岡)

リニア新幹線の工事をめぐり、大井川の水量を確保する案として注目される「田代ダム案」について、静岡県はJR東海と東京電力の協議開始を認めた。JR東海の丹羽社長は、速やかに協議を進める考えを示した。

リニア新幹線の工事によって、大井川の水量減少が懸念されている問題で、対策として検討が進んでいるのが、大井川上流にある「田代ダム」の取水を抑制し大井川の水量を確保する案。この「田代ダム案」について、ダムを管理する東京電力は、JR東海が流域市町に対し「協議開始の了解を得ること」を求めていた。

しかし、県はJR東海に対し、大井川利水関係協議会の規約に触れることから「流域市町などと個別に接触することを控えるよう」求めていて、JR東海は東京電力との協議を進められない状況が続いていた。

こうした中、県は14日、協議開始に必要な「水利権などの前提条件が利水関係協議会で了承された」として、JR東海が東京電力との協議を進めることを了承した。これを受けJR東海の丹羽社長は、東京電力と速やかに協議を進める考えを示した。

(JR東海 丹羽社長)

「東京電力リニューアブルパワーと協議を進めたいと考えている」「再修正案でご理解を得られるのではないかと考えている、協議はこれからということになる、大井川流域の皆さまに安心いただけるように、田代ダム取水抑制案の実現に向けて取り組んでいきたい」

JR東海は、県から提示された内容で東京電力と合意ができれば「田代ダム案」の協議が進むことになる。これで、こう着状態が続く“水問題”の議論は前に進むことになるのだろうか。

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