戦術核配備に「期限なし」 ロシア外務省、米欧をけん制

4月、モスクワのクレムリンで連合国家の最高評議会の会場に入るロシアのプーチン大統領(左)とベラルーシのルカシェンコ大統領(タス=共同)

 ロシア外務省のポリシチュク独立国家共同体(CIS)第2局長はタス通信が19日に報じたインタビューで、戦術核兵器のベラルーシ配備について、両国間の合意に「時間的制限はない」と述べ、恒久的な配備になると示唆した。

 ベラルーシへの配備決定は「北大西洋条約機構(NATO)諸国による長年にわたる核共有の破壊的実践を考慮した」と強調。戦術核をロシアに戻すには「欧州にある米国の核兵器を米国領内に完全撤収させることが先決だ」とし、米欧をけん制した。

 プーチン大統領は今年3月、ベラルーシへの戦術核配備を決めたと表明。今月16日に第1弾が同国に搬入されたとし、年内に全配備が完了すると表明した。

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