【シンガポール】「Bコープ」認証普及へ、新たな拠点開設[経済]

世界的なNPOのネットワークであるBラボ・グローバル(B Lab Global)は16日、シンガポールに新たな拠点を開設すると発表した。事業運営を通じて社会や環境に良好な影響を与える営利企業の認証制度「ベネフィットコーポレーション(Bコープ)」のアジアでの普及を加速させるのが狙いだ。

Bラボ・グローバルはBコープの認証制度を運営する国際的な組織。2006年に設立された米国のNPOのBラボが母体となる。これまで世界91カ国で6,900社以上を認証してきた。シンガポールでは22年に拠点を開設した。

今回はシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスの社会貢献部門テマセク・トラストが設立した、インパクト投資(教育や福祉など社会的課題の解決を図ると同時に経済的利益を追求する投資)の普及活動を進める組織「インパクト投資・プラクティス・センター(CIIP)」と共同で、新拠点「Bラボ&CIIP・センター・オブ・エクセレンス・フォー・アジア」を開設する。

新たな拠点では、Bコープ認証制度を活用した研修や専門家認定プログラムを提供する。アジア企業向けの新プログラムやBラボ・グローバルのカリキュラムの創設に加え、Bコープ認証取得を支援する専門家であるBコンサルタント認定プログラムの開発も目指す。

Bラボ・グローバルとCIIPはBラボの認知度を高め、アジア地域でBコープ認証制度の採用企業を拡大したい考えだ。

© 株式会社NNA