「じろはったん」の原稿や挿絵原画 児童文学作家・森はなさん、没後35年 出身地・朝来で企画展

梶山俊夫さんによる「じろはったん」の挿絵(朝来市提供)

 兵庫県朝来市出身の児童文学作家、森はなさん(1909~89年)の没後35年に合わせた追悼企画「森はなの世界展」が24日~7月9日、あさご芸術の森美術館(同市多々良木)で開かれる。代表作「じろはったん」の原画や森さんが執筆した原稿など61点が展示される。(小日向務)

 森さんは、朝来市和田山町宮田の出身。教員となり、地元の大蔵小学校のほか、養父市や高砂市の小学校などに勤務した。退職後に創作活動を始め、64歳の時に初めて刊行した「じろはったん」が日本児童文学者協会の新人賞を受けている。

 森さんの多くの作品で、挿絵は梶山俊夫さん(35~2015年)が担当。今回出品される「じろはったん」や「キツネとしゅんぺいじいさん」の挿絵も梶山さんが手がけている。

 挿絵の原画のほか、森さんが愛用したすずりや筆、じろはったんなどの執筆原稿などが展示される。最終日の9日には、森作品の読み聞かせ会が午前10時半~11時に開催。同11時~正午には森作品の挿絵をもとにしたデザイン缶バッジの制作体験もある。

 28日と7月5日は休館。観覧無料(常設展などは入館料が必要)。同美術館TEL079.670.4111

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