パラグアイの英雄がエンバペを痛烈に批判

写真:南米のサッカーを批判したエンバペを“英雄”が口撃 ©Getty Images

元パラグアイ代表GKホセ・ルイス・チラベルト氏が、フランス代表FWキリアン・エンバペを痛烈に批判した。ドイツ『スカイ』電子版が伝えている。

エンバペは2022年5月、テレビのインタビューの中で「アルゼンチンやブラジルは南米大陸でハイレベルな競争をしていない。南米はヨーロッパほどサッカーが進んでいない」と発言し、南米各国のサッカー関係者から反感を買っていた。

その後、同年のカタール・ワールドカップでは決勝で“南米”のアルゼンチンがエンバペを擁するフランスを下し、留飲を下げる形となったが、まだまだ怒りが収まっていないのがチラベルト氏だった。

パラグアイ代表で長年にわたって正守護神を務め、GKながらFKやPKの名手としてキャリア通算60ゴール以上を決めている同国の英雄は、アルゼンチンのラジオ局『LA 990』の番組『フットボル・デ・ロス・グランデス』の中で、エンバペを次のように“口撃”した。

「エンバペは『南米ではいいサッカーは行われていない。サッカーのレベルは高くない』と言っていた。彼がラパス(ボリビア)やキト(エクアドル)でプレーしたり、ブラジルの完全アウェイの環境の中でプレーしたりするのを見たいものだね。それらの環境では、彼は平均的で対応可能な選手になるだろう」

チラベルト氏が言及したラパスは標高3600メートル、キトは標高2850メートルの高地都市であり、南米予選の試合も行われる。標高が高く空気が薄いため、ブラジルやアルゼンチンといった強豪も苦戦することで知られている。

これまでにクラブレベルで332試合に出場し、243ゴール97アシストという驚異的な成績を残しているエンバペにとっても、ラパスやキトのような高地でのプレーは未経験と言えるだろう。

さらにチラベルト氏は「確かに彼はスピードでは優位に立てるだろう。だが、DFが背後につけばコントロールすることは可能だ」と語り、そのプレーが万能ではないことを示唆した。

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