【速報・追記あり】長生村・東間議長、議員を続ける意向 「やり残したことある」 女性職員に暴行で罰金 議会は2度目の辞職勧告

議会改革特別委員会で謝罪する東間議長(左)。右は木嶋晴一副議長=20日午前9時5分ごろ、長生村役場

 長生村職員の20代女性に暴行を加えけがを負わせたとして、傷害罪で罰金刑を受けた同村議会の東間永次議長(77)は20日、自身の進退について「やり残したことがあるので、このまま続けさせてもらえればありがたい」と述べ、議員辞職しない意向を示した。同日開かれた議会改革特別委員会で明らかにした。村議会は同日、東間議長に対する2度目の議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。

 委員会の冒頭、東間議長は「全て私の不徳の致すところ。皆さまに大変な迷惑をかけ深くおわび申し上げる」と謝罪。議員から議員辞職の考えはないか問われ「支援者と相談し答えがどうなるか分からないが、許されるものならやらせてもらいたい」と述べた。

 事件の詳細は「酒に酔っていた。理由にならないが、記憶になかった」と説明。5月16日の逮捕後は容疑を否認していたが、「検事から『あなた以外に殴る人はいますか』と言われて自分もそう思い、私が殴ったという気持ちになった」と、容疑を認めた経緯を語った。

 村議会は同委員会後に本会議を開催。東間議長に対する2度目の議員辞職勧告決議案が11議員の連名で提出された。採決に参加した14議員のうち、11議員が賛成した。

 決議では、事件当時の車内の音声データなどを踏まえ「新たに女性職員に対するパワハラ、セクハラ行為を確認した」と指摘。改めて「村民の信頼を大きく裏切る行為」などと批判した。

 決議を受け、東間議長は報道陣の取材に「大変身にしみている。前回は全員(が決議案に賛成)ということだった。今回は同志が増えてくれたようだが、改めて考えてやっていきたい」と述べた。

 議長を含む進退は「議員についてはやり残していることもある。支援者と話し合いたい」とした。支援者からはこれまで「名誉を取り返すためにも頑張ってもらいたい」などと激励されたという。

 一方、同日の議会改革特別委員会では、ハラスメント防止条例の整備に向け、条例制定班とアンケート調査班を同委員会内に設けることを決定。アンケートは議員と村職員を対象に行う予定という。

 東間議長は4月7日深夜、一宮町内を走行中の公用車内で、運転していた女性の左腕を殴るなどの暴行を加え、全治約2週間の軽傷を負わせた傷害容疑で5月16日に逮捕された。千葉区検は今月5日、傷害罪で東間議長を略式起訴し、千葉簡裁は同日、罰金20万円の略式命令を出した。東間議長は即日納付した。

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