運動継承の模索続く 日本被団協が定期総会 被爆者の高齢化と減少で活動継続に苦悩の声上がるも 

日本被団協の定期総会が20日から2日間の日程で始まり、被爆者の高齢化と減少の中、どのように運動を受け継いでいくかなどを話し合いました。

はじめに原爆犠牲者をしのび、いまなお病気にふせっている被爆者がよくなることを祈って、黙とうを捧げました。

あいさつで 田中煕巳 代表委員は、G7広島サミットで発出された「広島ビジョン」が被爆者と核兵器禁止条約に触れていないと指摘したうえで、核兵器による世界秩序の維持を大切にし、それを確認するものだと批判しました。

全国各地の参加者からは、「自分が亡くなったら継ぐ人がいない」。「2世の自分が被爆者の代わりに語り部をしても伝わるのか」といった苦悩の声があがりました。

広島で被爆・東京在住 山田玲子さん(89)
「いらっしゃらないんですよ、証言する人がいなくて。集中するんですね、1人でいっぱい(証言活動を)抱えている状態」

会議では、病気や介護が必要な被爆者をどう支えるのかについても意見を交わしました。あす21日は、今年度の運動方針について議論します。

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