トゥールーズの来季EL出場に追い風…ミランオーナー兼任のカルディナーレ氏が辞任

[写真:Getty Images]

トゥールーズの来シーズンのヨーロッパリーグ(EL)出場へクラブ内での動きがあったようだ。フランス『Les Violets』が報じている。

日本代表FWオナイウ阿道が在籍するトゥールーズは、リーグ・アン復帰1年目を13位でフィニッシュし、残留を確定。また、クープ・ドゥ・フランスを制覇したことで、来シーズンのEL出場権を獲得した。

ただ、EL出場に関しては欧州サッカー連盟(UEFA)が定める規則上の問題で不透明な状況に陥っていた。

トゥールーズのオーナーであるアメリカの投資会社『レッドバード・キャピタル・パートナーズ』は、イタリアの名門ACミランの株式の過半数を保有し、同じくオーナーを務める。

そして、UEFAは以前から競技の公平性への危惧からUEFAコンペティションに同じオーナーが所有するクラブの同時出場を禁止。過去にはこの問題を理由に、RBライプツィヒとレッドブル・ザルツブルクが所有権の変更を余儀なくされていた。

今回のケースではミランがチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ出場権を確保し、トゥールーズはELグループステージからの参戦となるが、両者の戦績次第でEL決勝トーナメントで対戦する可能性もある。

そういった中、トゥールーズでは『レッドバード』の創設者であるジェリー・カルディナーレ氏が、今月9日に行われた総会で取締役の辞任を発表。同氏は今後ミランの運営に専念することになるという。

一方、『レッドバード』の幹部であるアレック・シャイナー氏、ニラージ・シャー氏、アイザック・ハリヤード氏の3氏に関しては、今後の去就は不明なものの、現時点では両クラブの取締役会に名を連ねているという。

なお、UEFAは今月末にミランとトゥールーズのCL&EL出場の可否に向けて両クラブと面談を行う予定だが、今回のカルディナーレ氏の辞任がプラスに働く可能性は高い模様だ。

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