バルタスロールの死闘に「あやかりたい」 畑岡奈紗は人生初の7W投入も

“死闘”は詳しく知らないけど「あやかりたい(笑)」(撮影/中野義昌)

◇海外女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前(20日)◇バルタスロールGC(ニュージャージー州)◇6621yd(パー71)

当地で行われた「全米オープン」で、4日間同組だったジャック・ニクラスと青木功が優勝を争った“バルタスロールの死闘”は1980年の出来事。99年生まれの畑岡奈紗が「あの、ジャック・ニクラスの…」と申し訳なさそうに言葉を絞り出すのも、無理はない話だ。ただ、2016年「全米プロ」で松山英樹も4位に入り、日本人が好成績を残してきた場所と聞けば「そういう情報には、あやかりたいですね」と笑顔がこぼれる。

前日にアウト9ホールを回り、この日は18ホールのプロアマ(撮影/中野義昌)

タフなメジャーセッティングを前に、今週に入って「たぶん人生で初めて打ちました」という7W(スリクソン ZX Mk II フェアウェイウッド)の投入を検討している。これまでバッグに入れている3UTとキャリー210ydの距離は変わらないものの、「7Wの方がやさしくボールが上がってくれて、グリーンに止めることができるのかな」

「人生初」の7W投入も(撮影/中野義昌)

念頭に置くのは210ydと長いパー3の16番、そしてニクラスが1967年「全米オープン」優勝の際に打ったとされる1番アイアンの記念プレートが置かれた18番(パー5)のセカンド。砲台グリーンに向かっての打ち上げは、こちらも210ydほどの距離が残り、いわゆる“落下角”が出る7Wの方が2オンを狙いやすいとみる。藤倉コンポジット「VENTUS BLUE」(7S)を中心にシャフトのマッチングを模索しつつ、「(投入の確率は)80%くらい」と前向きに話す。

「全米女子プロ」は好相性のメジャー(撮影/中野義昌)

毎年違うコースで開催される大会にあって18年にプレーオフ惜敗の2位、20年3位、昨年5位と結果を出してきた。「伸ばし合いも好きですけど、こういうタフなコースでのプレーも好き。すごく頭は使いますけど、そういったところをうまく攻められれば。新しいことにも取り組んでいるので、それをコース上で思い切ってできるようにしたい」。力強く話す先に見据えるのは、悲願のメジャータイトルしかない。(ニュージャージー州スプリングフィールド/亀山泰宏)

タフなメジャーセッティング(撮影/中野義昌)

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