【卵】約5か月ぶり値下がり価格回復の兆しの一方…静岡県内飲食店などは苦しい状況続く

高騰が続いていた卵の価格が、約5か月ぶりに値下がり。夏場に向けて価格回復の兆しが見えた一方で、静岡県内の飲食店などでは苦しい状況が続く。

鳥インフルエンザの感染拡大により、深刻な問題となっている「卵不足」。飼料の高騰なども相まって、4月には卸売価格の平均が過去最高を更新。5月も横ばいで推移し、高止まりの状態が続いていた。そんな中、卵の価格に“明るい兆し”が…。

「JA全農たまご」によると、東京地区の卵Sサイズ1キロあたりの月ごとの平均卸売価格は、2023年の初めの250円から毎月上がり、一時は345円にまで上昇。ところが、先週木曜日には335円と10円下げ、実に、約5か月ぶりの“値下がり”となった。関係者によると、鳥インフルエンザの収束で、卵の生産が回復傾向にあることや、夏場に向けた、卵需要の落ち着きなどから、供給が安定したことが要因だという。しかし、卵を多く使う飲食店などでは“高騰”による影響が続いている。静岡市内のケーキ店では、一度にたくさんの卵を仕入れている。

(ぷるみえーる 牧野良弘 代表取締役)

「この辺は全部卵商品、5割以上が卵、これも中にカスタードクリームが入っている、だから大変」

人気商品のケーキやプリンには多くの卵を使用するため、価格の高騰は死活問題で、苦しい状況が続いている。

(ぷるみえーる 牧野良弘 代表取締役)

「値段が下がってくれればハッピーだが、なかなか下がらない」「この価格が夏場の最低ラインだとしたら、上がる一方だと思う」「卵に関しては代替品がない」「工夫は正直値上げしかない、もし値上げしてなかったら、どうなっていたかわからない」

今後、気温の上昇とともに、夏場にかけて需要が収まることから、卵の価格は徐々に値下がりする見込みで、秋には生産量もさらに増えていく予想となっている。卵が「物価の優等生」に戻る日はいつになるのだろうか。

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