沖縄「平和の礎」に戦艦大和の乗組員も 広島県296人を追加刻銘

沖縄戦の犠牲者の名前が刻まれている「平和の礎」に、戦艦大和の乗組員など、新たに365人の名前が追加された刻銘版が設置されました。

国籍や民間人・軍人の区別なく、沖縄戦などで亡くなった全ての戦没者の名前を刻む糸満市の「平和の礎」に、この1年で新たに判明した戦没者の名前を刻んだ刻銘版が20日、設置されました。

追加刻銘されたのは365人で、このうち戦艦大和の乗組員など296人が広島県出身者です。

戦艦大和は、太平洋戦争末期に沖縄特攻に出撃。アメリカ軍機に撃沈され、大和だけでおよそ3000人が戦死しました。広島県関係の戦没者は、そのほぼ1割にあたります。

平和の礎には、艦長や艦隊司令長官の名前はすでに刻銘されていましたが、研究者が調査で判明した乗組員の名前を広島県を通じて沖縄県に申告していました。

沖縄県 こども生活福祉部 女性力・平和推進課 新垣耕 班長
「平和の礎に名前が刻まれるということは、戦没者の人が確かに生きていたということになります。(平和の礎から)戦争を2度とやってはいけないということを沖縄県から広く国内外に発信していきたいと考えています」

追加刻銘で、平和の礎の刻銘者は24万2046人になりました。

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