地域の優良企業を知ってもらい、若者の県外流出を食い止めようと、みなと銀行(神戸市中央区)が高校生向けの職場見学ツアーを7月に初開催する。少子化を背景に、優秀な人材に事業をPRしたい企業と、地元で就職したい若者をつなぐ試み。自治体による企画は多いが、金融機関が主体的に取り組むのは珍しい。
ツアーは高校2、3年生が対象で、昼食付き。費用は企業が負担し、高校生は無料。初回は山陽電気鉄道(同市長田区)と化学メーカーの丸尾カルシウム(明石市)を訪問する。
7月28日午前10時、明石市の山陽東二見駅に集合し、電車の車庫で点検や整備作業を見学。午後は丸尾カルシウムの土山工場などで、工業用カルシウムの生産工程を見る。午後3時半まで。
みなと銀は2021年度から、大学生を対象に同様のツアーを企画。これまで播磨や丹波地域で6回開き、延べ111人が参加した。銀行本体で旅行業は取り扱えないため、ツアーの主催は旅行会社に委託する。
みなと銀の宮本耕作観光推進室長は「より早い段階から地元にある優良企業の存在を知ってもらい、就職先を決める際の参考にしてほしい」と話している。
定員15人。7月10日締め切り。応募多数の場合は抽選。同室TEL078.333.3235 (高見雄樹)