【正直レビュー】アリエルって実在したんだ…!実写『リトル・マーメイド』を“爆推し”する5つの理由

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2023年6月9日(金)より公開中の、ディズニー最新実写映画『リトル・マーメイド』。

観る前は「ちょっとイメージ違うかも…」と思っていた、主演のハリー・ベイリーが、あまりにもアリエルそのもの過ぎて、もう大感激。

絶対に劇場で観て欲しい、推しポイント5つを、アニメ版からの『リトル・マーメイド』大ファンである筆者が、熱く語ります。

正直、不安もあった公開前

大好きな大好きな『リトル・マーメイド』が実写化される、というプロジェクト自体に、少し不安もありました。

『美女と野獣』『アラジン』『ライオン・キング』と、過去に実写化で大成功をおさめた3作。

どれも素晴らしくブラッシュアップされ、さらに大好きな作品になりましたが、『リトル・マーメイド』はさすがにハードルが高過ぎるのでは…と感じていたんです。

海の中のCGが、作り物感が出てしまっても興ざめするし、フランダーとかセバスチャンとか、どうキャラクター化するの?

「アンダー・ザ・シー」を実際の海の生き物でやって、果たして盛り上がる?

アリエル役として発表されたハリー・ベイリーは、なんだかアニメ版とビジュアルも違う感じだし…。

歌はうまいらしいけど、似た雰囲気の人で探してくれれば良かったのに。

気になるけど、まぁディズニープラスでの配信を待っていれば良いかな…

と、思ってました。

いやほんとね!!!

実際に鑑賞した今、こんなことを思っていた自分を殴りたい。各方面に土下座して謝りたいです。

もう、もう、何もかも素晴らしすぎて、ハリー・ベイリーがあまりにも、私が知っているアリエルその人過ぎて、胸がいっぱいで肺がちぎれそう。

久々に見終わった後、劇場の座席から立ち上がれなくなりました。

史上最高の実写映画

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34年前に公開された、アニメ版『リトル・マーメイド』。

言わずもがな、すでに世界中にファンがいて、私ももちろんその1人で、幼少期からもう何百回観たかわからない。

今までの人生の様々な場面で、何度アリエルから勇気をもらった事か。

そんな人生のバイブルである作品が、作品の大好きな要素はそのままに、満点な解釈一致の補完を足しつつ、この令和に最新の作品として新たに劇場公開されるなんて…

もう胸がいっぱいで、今自分が健康に生きてこの作品を観られている事、制作してくれたスタッフや俳優、世の中に届けてくれた人たち、全員に感謝の気持ちを述べたい。

ディズニー100周年の本気を見せつけられた気がします。

作品に対する解釈そして愛情が、凄まじすぎる。

あまりにも素晴らしくて素晴らしくて、こんなに素敵なものが大人になって観られるなんて、夢中になってアニメ版を観ていた、子どもの頃の私に教えてあげたい。

こんなに胸がいっぱいになる事はたぶん他にないですが、それはやはり、ハリー・ベイリーという素晴らしい俳優が、大好きなアリエルを演じてくれたからで。

今から彼女の魅力と、アリエル役は彼女しかあり得ない!と思える確固たる理由を、ご紹介して行きたいと思います。

「アリエルのイメージが違うなぁ…」で、敬遠して良い作品では、全くないです! 絶対に!

1.異次元の歌唱力と、歌に込められたアリエルの想い

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美しい声を持つアリエル役として、歌のうまさは当然、求められるポイントの1つ。

彼女の歌唱力の高さについては、前評判でも聞いてはいましたが、実際に劇場音響で浴びた時の衝撃と言ったら…

これはもう、配信などでの家庭での鑑賞では、絶対に得られない経験だと思います。

『リトル・マーメイド』って、出て来る全ての曲がマジもんの名曲じゃないですか。捨て曲がないというか。

その中でもやっぱり「パート・オブ・ユア・ワールド」は、数多あるディズニーソングの中でも1,2を争うぐらい、聴くと必ず泣いてしまう大好きな曲で。

彼女の透き通るような伸びやかな歌声で、胸を抉るような美しい新たなアレンジで、この2023年に最新のものとして聴くことができるなんて、こんなに幸せなことはないと思います。

この曲って、結局まだアリエルの想いは、何1つ叶っていないんですよね。

その切なさがまた胸を打つんですが、ハリー・ベイリーは歌声の中に、好奇心と探求心、陸の世界へ行きたいという強い意志はもちろん、どこか諦めた感じというか、無力さみたいな、絞り出すような叶わない想い、切なさまでも全て表現していて。

さらに美しい海の映像、後述する彼女の素晴らしい演技がセットになって、至高のものとしてブラッシュアップされてるんです。

もうね、号泣ですよ。これはもう、絶対に劇場の最高音響で体験するべき。

エリックだけでなく、世界中の人が彼女の歌声に恋をしてしまうと思います。

リプライズがまた泣ける…!

ディズニー映画のリプライズ曲って最高ですよね。みんな大好きだと思います。

アニメ版の「パート・オブ・ユア・ワールド(リプライズ)」も屈指の名シーンですが、実写版も凄まじかった…!

私は絶対にエリックに会いに行く!という強い意志と、期待に胸が打ち震えて、それを抑えきれない感じ。

そしてやっぱりまだかすかに残る、切なさと無力さを、一瞬の短いフレーズに込めて歌い上げているんです。

「アンダー・ザ・シー」の合いの手コーラスも、脳がバグるレベルの上手さだし、新曲「For the First Time」も、なんで今までアニメ版や舞台版にこの曲入ってなかったの?! 嘘だよね?! 絶対必要でしょ!! って感じ。

めちゃめちゃ良い曲なのはもちろん、リズムも音階の上がり下がりも難しいこの曲を、陸の世界への期待をこめた演技と共にここまで歌い上げられる人って、ハリー・ベイリー以外に存在し得ないと思います。

吹き替えも凄い!!

「プレミアム吹替版」と銘打つだけあり、吹き替え版も甲乙つけがたい素晴らしさでした。

上記で、アリエルの想いをここまで歌に込めて歌唱できる人はいない…と書きましたが、もう1人だけ存在しました。

吹き替え版のアリエル役をつとめる、豊原江理佳さんです。

事前のプロモーションで彼女の歌声を拝聴した瞬間、その歌声に恋してしまいました。

『モアナと伝説の海』、『ミラベルと魔法だらけの家』、『リメンバー・ミー』、実写版『アラジン』…などなど、字幕も吹替も選べないぐらい好きな作品が、また生まれてしまいました。

字幕版を見た時点で、あーエリックは海宝直人さんだし、セバスチャンは木村昴さんでしかないと確信したし、浦嶋りんこさんのアースラ、新曲を歌うスカットルの高乃麗さんへの期待も爆上がりでした。

本当に甲乙つけられません。両方鑑賞する事を強くおススメします!!

2.歌だけじゃない! アリエルを完璧に表現した演技力

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まぁ、ビヨンセの妹分とか言われてるし、歌だけは上手いんだろうなーと思っていました。

本当に失礼ですね。『リトル・マーメイド』を大切に実写化してくれたディズニーが、そんなやっつけな人選をするはずがないのに。

ハリー・ベイリーがもう、昔からずっと見て来たアリエルその人にしか見えなくて、繊細な演技の数々に、唸りっぱなし。

アリエルの芯の強さや、繊細に揺れ動く心情は、歌声にも充分込められていましたが、ふとした表情や視線、指先や瞳の中にすらその表現力が詰まっており、圧巻の一言。

あ、アリエルって実在したんだ…と素直に感じてしまうぐらい、素晴らしい演技でした。

声を失くしたアリエルをどう表現する?

陸を歩ける足と引き換えに、美しい声を失ってしまうアリエル。

当然台詞もなく、笑い声やため息などの声を出すこともできないので、高い表現力が求められるシーンです。

このシーンが、コミカルな表情の変化や、大げさなボディ—ランゲージを使うことなく演じられていたのが、個人的にはとても良かった。

控えめで大人しい感じを出しつつ、伝えたい意思はビシビシこちらに伝わって来る、細やかな表情や目線の変化が、本当に素晴らしかったです。

これは自論ですが、もし演技力にバリバリ定評のある俳優さんが演じていたら、上記のようにコミカルな表情や仕草で表現していたかもしれない。

歌手であるハリー・ベイリーが演じてくれたからこそ、この解釈に落ち着いたのかな、と思います。

歌声だけでなく彼女の高い演技力も、必見の作品です。

3.とにかくキュートなハリー・ベイリー

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本当に謝りたいのですが、鑑賞前は私も「アリエルのビジュアルイメージがやっぱり違うな…」と、ちょっとネガティブな印象を持っていました。

鑑賞を終えた今、世界にこんなにキュートな人は他にいない!と、すっかり彼女の魅力にハマってしまっています。

もうね、見れば見るほどアリエル。ほんとに。

予告にも出て来た、ハリセンボンを突っついていたずらっぽく笑う表情や、王国見物で勇ましく馬車の手綱を握るシーン、「アンダー・ザ・シー」でリズムに体をゆだねる姿など、全シーンが可愛すぎました…!

何度でも言いますが、アニメ版を何度も何度も見て親しんできた、アリエルその人が、そのままスクリーンの中に実在していたんです。

彼女のキュートな表情や仕草の数々にも、ぜひ注目してみてください。

4.人魚姿のデザインが完璧すぎる!

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真っ赤なロングヘアに紫の貝殻水着、エメラルドグリーンのヒレと、カラーリングも非常にアイコニックな、アニメ版のアリエル。

そのビジュアルをどう表現するのかなと思っていたのですが、見事なデザインで、実写の世界に溶けこませていました。

まずは、紫とも青とも緑とも言えない、絶妙な色合いの美しいヒレ。

昼間の薄いブルーの海でも、夜の暗い海の中でも、何にも染まらず美しく映えて、本当に素敵なんです…。

ドレスのように何層にも重なった、ヒレの先のデザインにも注目。

ヒレが立体的になることによって、水の中で綺麗になびき、アリエルの泳ぐ姿を、より美しくみせています。

マーメイド風のコスプレや衣装は、さじ加減を間違えると品がなく見えてしまいがちですが、胸元のデザインもスタイリッシュな仕上がりに。

赤毛も実写らしく自然に落とし込んでいて、天才的なキャラクターデザインとなっていました。

陸に上がった時に着ていたドレスも、本当にかわいい!

そしてやっぱり、それを着こなせるハリー・ベイリーの魅力が1番なんですよね。

5.世界が彼女を待っていた!

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圧倒的な歌声に演技力、キュートな見た目はもちろん、人魚の演技に必要な身体能力の高さなど、後にも先にも、彼女のような類まれなる人材は、現れないと思います。

あまりにもアリエルその人過ぎて、大好きなあのシーンもこのシーンも、素晴らしくブラッシュアップされていて…。

こんなに素敵な作品に出会えるなんて、本当に生きていて良かった。

今まで『リトル・マーメイド』が実写化されなかったのは、世界がハリー・ベイリーを待っていたからだと、本気で感じた作品でした。

もう一度言いますが、配信での鑑賞で済ませて良い作品では、絶対にないです!

彼女の魅力、歌声、素晴らしい実写『リトル・マーメイド』の世界を、ぜひ劇場の大スクリーンで体験してみてください!

『リトル・マーメイド』
全国劇場にて2023年6月9日(金)から公開中

(ウレぴあ総研 ディズニー特集/ いの)

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