ニホンライチョウ4羽ふ化 富山市ファミリーパーク

ふ化したニホンライチョウのひな=富山市ファミリーパーク(同パーク提供)

 富山市ファミリーパークは21日、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウのひな4羽がふ化したと発表した。今後は野生復帰に必要な腸内細菌を与え、体内に定着させる技術の確立を目指す。

 同パークによると、4羽は20日夕から21日早朝にふ化が確認された。体長はいずれも6.5センチ、体重は16.5~17.5グラムで、性別は不明。元気な様子という。6個の卵を人工的に温めていたが、うち1個は生育が止まっていることが確認され、パークは残り1個の観察を続けている。

 野生のひなは高山植物の消化吸収に必要な腸内細菌を、親鳥のふんを食べて体内に取り入れる。動物園の飼育個体は細菌を持たないため、同パークは今年度、ひなに野生個体のふんの粉末などを与える。

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