22日午前0時51分ごろ、茨城県東海村の大強度陽子加速器施設(JーPARC)のハドロン電源棟で、稼働していた電源装置の転極器から火が出ているのを職員2人が見つけた。職員が消火器で初期消火に当たり、火を消し止めた。現場は放射線管理区域。放射性物質の漏えいや環境への影響はなかった。
JーPARCは、高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)と日本原子力研究開発機構(原子力機構)が共同で運営しており、ハドロン電源棟は高エネ研が管理している。
原子力機構などによると、ハドロン電源棟で火災報知器が作動し、119番通報した後、職員が現場に駆け付けて出火を発見。到着した消防が火災と判定し、同日午前1時55分ごろ、鎮火を確認した。
転極器は電磁石の極性を切り替え、電流の向きを変える装置。16日からビーム調整運転のために稼働し、出火当時も運転の準備を行っていた。