岩手県内の港湾コンテナ輸送が復調 「2024年問題」に対応

 岩手県内のコンテナ輸送が復調している。釜石港の2022年の取扱量は前年比9.5%増の8170TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個)と3年ぶりに増加に転じ、大船渡港も国内向けがけん引して堅調に推移する。新型コロナウイルス禍からの経済回復や、トラック運転手の残業規制強化で人手不足が予想される「24年問題」が背景にあり、脱炭素の流れも追い風に今後は一層の利用増が期待される。

 釜石港は、国内主要港湾を経由して海外にコンテナを輸出入する「国際フィーダー」、世界各国と直接つなぐ「外貿」の両定期航路が主力。釜石市によると、22年の取扱量は輸出が4109TEU(前年比9.0%増)、輸入が4061TEU(同10.1%増)といずれも伸びた。

 国際フィーダーの定期航路がある大船渡港。大船渡市によると、22年度の取扱量は3862TEU(前年度比1.9%減)でコロナ前の19年度(3482TEU)に比べ10.9%伸びた。20年度に開設し、国内の港とつないで全国に輸送する内航コンテナ輸送航路の取扱量が15.8%を占めるまでに成長したことが全体を押し上げた。

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