省エネ家電の買い替えに2万円のクーポン 福井県が「ふく割」使い電気料金値上げ対策、発行いつ

福井県庁

 電気料金値上げ、燃料価格高騰対策として、福井県は2023年度6月補正予算案に40億円を計上した。一般家庭向けには、省エネ性能の高い家電製品に買い替えると2万円を割り引く電子クーポン「ふく割」を発行。経営に大きな影響が出ている交通事業者や医療・福祉施設などに対しては、電気料金、燃料価格の高騰分を補助する。

 省エネ家電への買い替え支援は、家庭で電力消費量が多いエアコンと冷蔵庫が対象。省エネ性能を5段階評価した「統一省エネラベル」の星三つ以上、購入価格10万円以上の商品に利用できる。事業費4億4千万円を計上した。

 ふく割の発行は8月から来年1月まで、エアコン、冷蔵庫各1万枚に達し次第終了する。利用できる店舗は家電量販店や地域の電器店を想定している。県エネルギー課の担当者は「議会の承認が得られれば、8月のできるだけ早い時期に発行を始めたい」と話している。

 交通事業者に対しては、保有する車両台数などに応じて支援金を支給する。地域鉄道や路線バス事業者には燃料価格の増加分を21年度にさかのぼって支援し、タクシーや自動車運転代行事業者には1台当たり1万2500円を支給する。医療・福祉施設などに対しては入院病床の有無や利用者数、電力契約に応じて一定額を支援する。

⇒「ふく割」2023年6月の発行スケジュールとクーポンの種類

 特別高圧電力を契約する事業者や、LPガスを使用する個人、事業者に対する支援も盛り込んだ。特別高圧電力を受電する事業者には、今年4~9月で電力使用量が最も多かった月の補助額を6カ月分支給する。補助額は1キロワット時当たり3.5円で2400万円が上限。県は33社を想定している。

 LPガス使用者には、月額料金が10万円以上の事業者に2万円、10万円未満の事業者と一般家庭には2千円を補助。県協会を通じて販売事業者に値引き原資として支給する。一連の事業費に12億4900万円を計上した。

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