乳児遺体、石の下の土中から発見 妊娠妻が出血、胎児おらず…通報した夫逮捕「赤ちゃん埋めた」石の意味は

寄居署=寄居町桜沢

 埼玉県寄居町の荒川河川敷で生後間もないとみられる性別不明の乳児の遺体が見つかった事件で、寄居署は22日までに、死体遺棄の疑いで、寄居町富田、ベトナム国籍で無職の男(34)を逮捕し、さいたま地検熊谷支部に送検した。

 逮捕容疑は20~21日、寄居町赤浜の荒川河川敷に乳児の遺体を遺棄した疑い。男は乳児の父親とみられ、「私と妻の赤ちゃんを土に埋めた」と容疑を認めているという。

 同署などによると、男は21日未明、「妻が大変なことになっている」と119番。救急隊が自宅に駆け付けると、20代のベトナム人妻が「お腹が痛い」と話し、出血していたため病院へ搬送した。

 妻は母子手帳を持ち、妊娠中だったものの、胎児はなく、事情を聴いた男が「埋めた」と言ったたため、河川敷内を捜索したところ、乳児の遺体が発見された。遺体に目立った外傷はなかったという。

 男は、妻が自宅のトイレで死産したと供述。遺体の発見場所には人為的に石が積まれていたことから、同署は埋葬した可能性もあるとみて、入院している妻の回復を待って事情を聴く方針。

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