「シギの恩返し米」田植え体験 二連水車で水くみ上げも 佐賀市

膝まで泥に漬かりながら苗を植える参加者=佐賀市東与賀町

 ラムサール条約湿地に登録されている東よか干潟(佐賀市東与賀町)の近くで、減農薬・減肥料で栽培されている「シギの恩返し米」の田植え体験が、17日に開かれた。市内外から28人の親子が参加し、晴れ渡った青空の下で泥だらけになりながら田植えを楽しんだ。

 生産者の原口義実さん(71)から手ほどきを受けながら、田んぼの両端から真っすぐに張り渡された縄に沿って植えた。泥に足を取られて身動きが取れなくなったり、尻もちをついたりする子どもの姿も見られた。最後に足踏み式の二連水車を使い、田んぼ横の川から水をくみ上げた。

 東与賀小3年の西村聡祐君は、母親の亮子さん(38)、妹の和夏さん(同小1年)と3人で参加。「水車で田んぼに水を引くのは難しそうだったけれど、しっかりくみ上げられてよかった」と声を弾ませた。

 東よか干潟はシギ・チドリ類の日本最大の飛来地で、ブランド米として「シギの恩返し米」を栽培し環境保全型農業に取り組んでいる。田植え体験会は2021年に始まり、今年で3回目。収穫した米は、東与賀小の給食用として提供される。(伊東貴子)

足踏み式の二連水車を回して田んぼに水を引く子ども=佐賀市東与賀町

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