G7日光会合が開幕 きょう、閣僚ら現地入り 女性の経済的自立など議論

G7閣僚会合の会場となるホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」(奥)の周辺を散策する外国人観光客ら=23日午後2時30分、日光市中宮祠

 先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合が24日、栃木県日光市で開幕する。国内で初開催となる同会合ではジェンダー(社会的性差)問題をテーマに、新型コロナウイルス禍で顕在化した課題や、女性の経済的自立などについて討議する。24日は各国の閣僚らが現地入りし、政府主催のレセプションなどが行われる。25日は奥日光のホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」で討議し、議論の成果を共同声明として発表する見通し。

 男女共同参画分野の閣僚会合は2017年のイタリア・タオルミーナサミットから始まった。小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画・女性活躍担当相が議長を務め、G7の米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダと欧州連合(EU)の代表が出席。関係機関として「Women7(W7)」、「ジェンダー平等アドバイザリー評議会(GEAC)」が参加する。2国間会談も行われる。

 主な議題は「新型コロナウイルス禍での教訓を生かす」と「女性の経済的自立」。コロナ禍で浮き彫りになった雇用の男女間格差、女性に偏る家事・育児負担、身体的・精神的ドメスティック・バイオレンス(DV)の増加などについて討議する。

 各国の男女平等度を順位付けした世界経済フォーラムの23年版「ジェンダー・ギャップ報告」で日本は調査対象の146カ国中125位と06年の発表開始以来過去最低の順位となり、G7の中でも最下位だった。日光会合ではホスト国としての姿勢も問われそうだ。

 本県で閣僚会合が開かれるのは初めてで、25日は地元主催のレセプションが予定され、県産品を使った料理や地酒などを振る舞い、本県の魅力をアピールする。周辺では県警が警備を強化。期間中は交通渋滞も予想されるため、公共交通機関の利用を呼びかけている。

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