認知症支援チームが活動報告 設立から半年の取り組みを発表 栃木

活動報告をする「STAND BY YOU」のメンバー

 【栃木】大平地区で認知症の人や家族を支援するチーム「STAND BY YOU(スタンド・バイ・ユー)」の活動報告会がこのほど、市大平文化会館で開かれた。市民ら約150人が参加し、メンバーが設立から約半年の取り組みを発表した。

 市が養成した「認知症サポーター」による支援チーム「チームオレンジ」の第1号として、昨年10月に発足。高齢者福祉施設の職員や地域ボランティア、行政関係者ら28人が患者や家族の相談に乗り、専門機関につないでいる。

 報告会ではメンバー4人が登壇。大平地域福祉センターで月2回開いている認知症カフェ「オレンジカフェ」では、地域ボランティアらによるフラダンスショーやオカリナの演奏会などのイベントも開催し、昨年度は延べ557人が参加したことを報告した。

 「男性だけで話がしたい」という当事者の声を受け、3月からは「男性介護者のつどい」を月1回、大平図書館で実施。これまでに見学者などを含め約30人が参加したといい「悩みなどを共有することで当事者の活力を養う場となっている」と振り返った。

 代表の山口雅之(やまぐちまさゆき)さん(49)は「もともとは認知症当事者の支援を目的に活動してきたが、今では地域の方々が気軽に集まれる場として活用され、地域活性化に大きくつながっていると実感している」と手応えを語った。 

 大平町富田の大平下病院関口秀文(せきぐちひでのり)理事長の講話も行われ、認知症の予防や対応について説明した。

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