宮崎産和牛使ったグラブが評判に DeNAバウアー投手が愛用

「ボールパークドットコム」が製造する、和牛の革を使ったグラブ=5月、宮崎市

 全国屈指の肉牛産地として知られる宮崎県で、地元野球用品メーカーが製造する県産和牛の革を使ったグラブが熱視線を浴びている。主流の欧米産牛革製に比べ、軽くて型崩れしにくいのが特長だ。今季、プロ野球DeNA入りした米大リーグ出身のトレバー・バウアー投手(32)が愛用し、海外での評判も上々だ。

 ボールパークドットコム(宮崎市)が初めて県産和牛でグラブを作ったのは2017年。市内で開かれた東京六大学野球オールスター戦の記念品だった。18年に商品化した。

 和牛はグラブに使われる欧米産牛より革が薄く、繊維質がきめ細かいというメリットがある。ただ体が小さい上、虫刺されや傷が多く、使える革の面積が狭いため和牛グラブを作るのは一部国内メーカーにとどまっていた。

 バウアー投手は今季から使用、「こなれていてフィットする」との感想をもらった。三振を奪った際の刀を振り下ろすパフォーマンスにちなみ、牛刀のデザイン入りグラブを二つ作り贈呈した。

 今季からはパドレスのポメランツ投手と使用契約を結んだ。

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