全国高校総体出場校紹介 テニス女子 九州大会で手応えをつかんだ福徳学院が上位を狙う 【大分県】

県高校総体のテニス女子団体で14連覇を達成した福徳学院。全九州高校体育大会では2回戦で敗れたが、個人ダブルスで長岡咲樹(3年)・辻さくら(2年)ペアが3位となった。曜日崇監督は「団体初戦で宮崎の強豪校に勝つことができた。どこか自信を持てなかった選手たちだが、手応えを感じたと思う。ダブルスでも、第1シードに勝つことができて準決勝に進んだ。力があることを証明した」と振り返った。

今年のチームには昨年のように絶対的なエースはいないが、県高校総体で団体、個人シングルス、同ダブルスで3冠を取った辻が勢いを与えている。3月の全国高校選抜大会まではキャプテンの畑田優奈(3年)に次ぐ2番手の選手だったが、同大会で惨敗した悔しさをバネに「練習から目の色が変わった」(曜日監督)。積極的に仕掛ける攻めのテニスの意識づけを徹底。サーブにストローク、ボレーの課題を、マスの目を塗りつぶすように一つ一つ克服し、従来の攻撃スタイルから「超攻撃スタイル」に変化させた。「強気で打ち切れるようになった。自分からガンガン攻めることができる」と話す辻には充実感が漂う。

全国高校総体は3種目に出場する辻さくら

後輩の急成長に刺激され、畑田も自分の特徴に磨きをかける。粘りのテニスは我慢比べで、長いストロークで相手を揺さぶり、どちらかがミスをするまでラリーを続ける。「相手より先にミスをしないように、長くプレーを続けることだけを考えている」と自分のスタイルにブレはない。無鉄砲な攻撃を必要としない戦い方なので、無用なミスの回数さえ減らすことができれば、夏の大会で力を発揮することになる。

全国高校総体では団体ベスト8を目標に掲げる。個人戦に出場するシングルスの辻、畑田、ダブルスの長岡・辻ペア、小田凜花・岡崎咲菜の2年生ペアは、それぞれベスト16を狙う。畑田は「3年生にとっては最後の大会となるので、粘りのテニスで悔いのない試合をしたい」と話し、辻は「ストロークで押し込み、一つ一つのプレーに集中したい」と一戦必勝の覚悟を示した。

団体戦のメンバー

(柚野真也)

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