日本スポーツ協・新会長に遠藤氏就任 「地域を元気に」

 日本スポーツ協会は23日、東京都内で臨時理事会を開き、新会長に遠藤利明自民党総務会長(73)=衆院県1区=が就任した。遠藤氏は副会長から昇格し、第17代会長で任期は2年。遠藤氏は同日の記者会見で「スポーツの力で日本と地域を元気にする取り組みを進めたい」と抱負を語った。

 3期6年を務めた伊藤雅俊会長(味の素前会長)は退任した。国会議員で会長に就くのは、2011年まで務めた第14代の森喜朗氏以来。遠藤氏は会見で「オリンピックとパラリンピックの連携をしっかり進めることも大切。人事交流を含め、多様な組織と連携していくことで、スポーツの力を最大限発揮できる」と述べた。インテグリティー(高潔性)教育や暴力の撲滅にも力を入れる考えを示した。

 日本スポーツ協会は1911(明治44)年に大日本体育協会として創設され、日本体育協会を経て2018年に日本スポーツ協会と改称した。「国民スポーツ大会」(旧・国体)をはじめとするスポーツ大会の開催や指導者の育成などの事業を展開する。60を超える競技団体や47都道府県のスポーツ・体育協会とも連携する。

 遠藤氏は21年に開催された東京五輪・パラリンピックのために設けられた初代五輪相。ラグビーや柔道の経験者で、06~07年の文部科学副大臣時代からスポーツ行政に力を注ぎ、東京大会の組織委員会副会長なども務めた。

 役員はほかに、理事にフェンシングでアテネ、北京両五輪代表の池田めぐみ山形大非常勤講師、元山形中央高ラグビー部監督の勝田隆東海大教授が再任された。

発展向け活躍期待

 吉村美栄子知事の話 豊富な経験と卓越した行動力でラグビーワールドカップや東京オリンピック2020を成功に導くなど、多大な功績に改めて敬意を表す。スポーツ界全体の発展と飛躍、本県のスポーツ振興に向け、ますますの活躍を期待する。

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