老犬の長時間の留守番は避けるべき?飼い主が取るべき6つの対応や選択肢とは?

老犬になると介護問題が発生…長時間の留守番は避けるべき?

愛犬が高齢期に差し掛かると以前はできていたことができなくなったり、体調が急変したりと、さまざまなトラブルが発生しやすくなります。また、老犬は精神的にも弱くなりがちなので、不安を覚えやすくなるという変化も見られることが増えます。

このような変化に対処してあげるために、高齢期に差し掛かった愛犬の飼い主さんは、なるべく長時間のお留守番を避けるべく早めに帰宅するように努めたり、休みの日は一緒にいてあげるなどの生活スタイルの変化が求められます。

愛犬の状態によっては、通院が必要になったり認知症により家具の間に挟まるなど、さまざまな状況が起こりやすくなるため、転職や家族の手を借りるなどの対応が必要になることもあります。

老犬の飼い主が取るべき対応や選択肢6つ

高齢期に差し掛かり、介護などが必要になり始めた愛犬と暮らす飼い主さんは、どのような対応を取るべきなのでしょうか。ここでは、飼い主が取るべき対応や代替え案となる選択肢を紹介します。

1.危ない場所に立ち入れないよう柵を設置

まずは危ない場所に立ち入れないよう柵を設置しておきましょう。高齢期に差し掛かると徐々に認知機能が低下する犬が多く見られるため、危ない場所に入ってしまい怪我をしてしまうケースが多発します。

キッチンや物がたくさん置いてあるスペースなどには柵を設けることで、「ここから先は入れませんよ」と促してあげてください。また、愛犬が過ごす範囲を限定し、広めにサークルで囲ってあげるという方法もあります。

2.愛犬の過ごすスペースはなるべく物を置かない

愛犬が過ごすスペースには、なるべく物を置かないようにしてあげましょう。ベッドとトイレ、お水、おもちゃ、ブランケットなど、必要最低限の物だけを用意してあげるようにしてください。

愛犬が過ごすスペースに多くの物や家具を置いてしまうと、ぶつかって怪我をしたり転倒したり、家具と家具の間に挟まってしまう事態が発生しがちです。危険な要素はなるべく排除しましょう。

3.部屋の温度や湿度を快適に保つ

部屋の温度を快適に保つことは老犬だけでなく、すべての犬にとって重要なポイントです。ただし高齢期に差し掛かった犬はより繊細になっているため、湿度にも気を配る必要があります。

室温や湿度が適切でないと体調不良を引き起こしてしまう老犬も多く、帰ってきたらストレスで下痢をしていたり嘔吐していたという例も少なくありません。必ず温度計や湿度計を購入し、室温と湿度をチェックしましょう。

4.オムツに慣らしたりトイレシーツの量を増やす

高齢期に差し掛かった犬は、トイレの失敗が増える傾向にあります。そのため、日頃からオムツに慣らしてあげたり、トイレシーツの量を増やしてトイレの範囲を広げるなどの対応が求められます。

中にはあまり寝床から動けないという老犬もいるため、場合によっては寝床のお尻部分にトイレシーツを敷くという方法もあります。

5.老犬ホームのデイサービスやペットシッターを活用

最近は働く飼い主さんが増えたこともあり、老犬ホームのデイサービスが利用できたり、ペットシッターに来てもらい介護してもらうという手段も増えています。

年老いた愛犬をひとりぼっちで留守番させる時間を減らせることや、自分がいない時もきちんと面倒見てもらえることなど、メリットはたくさんあります。

ただし、やはりこれらのサービスを利用するためには料金がかかります。この点も踏まえて、お金の工面などを工夫しなければならないでしょう。

6.リモートできる仕事に転職

コロナ禍の影響もあり、最近ではリモート出社できる企業が増えたり、リモート前提の仕事も増えています。そのためペットを飼っている飼い主さんの中には、在宅で仕事できるよう転職したという声も!

また、会社によっては週のうち数日はリモート出社できるなどの配慮がなされているところも増えています。もしも可能であれば、こうした働き方も視野に入れて検討してみてはいかがでしょう。

まとめ

犬は高齢期に入ると介護問題も発生するため、飼い主も今までの生活スタイルを見直さなければいけない時期に入ります。

働いている方は常につきっきりという生活が難しいため、さまざまなサービスを利用したり、働き方を見直してみてはいかがでしょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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