犬は臭いものが好き?嗅ぎがちな『人間の部位』4つとそれぞれ嗅いでくる理由・心理を紹介

犬が嗅ぎがちな「人間の部位」

私たち人間は、人間同士が感じ取れるにおいよりはるかに多くのにおいを発しています。体臭以外にも外出すれば外のいろいろなにおいが付着しますし、それを付着させて帰宅すれば犬はそのにおいの元を知りたくてクンクンと執拗に鼻をこすりつけて確認しようとします。

自分が納得するまで嗅いで確認することは、犬の好奇心や探求心などを満足させることにつながります。

また、犬同士であれば、まず鼻先のにおいを嗅ぎあって距離を計りつつ、おしりのにおいを嗅ぎあうことで、お互いのことや敵意がないことを確認することができるのです。

では、犬が人間のにおいを嗅ぐ場合、嗅ぎがちな「人間の部位」はどこなのでしょうか。また、その部位を嗅ぎがちな理由や心理について合わせて解説します。

1.手

犬と会った人間が最初に差し出すのが「手」です。そのため、犬は自分に伸ばされる手に対して、受け入れるか迎え撃つかの選択をします。

鼻先や口の下など、顔の下から伸ばされる手に対しては敵意がないと感じるようです。差し出された手のにおいを嗅いで、初対面なのか、今まで出会ったことがあるのかを確認します。

反対に、頭の上から伸ばされる手に対しては「恐怖や敵意がある」とみなされることがあるので注意しましょう。

2.おしり、股間

犬のあいさつは、お互いのおしりのにおいを嗅ぎあうことで敵意がないことを表します。

おしりのにおいは個体それぞれが異なるようで、犬にとっては年齢や性別、体調、個体としての強さなどの個人情報を表しているようなものです。

犬にとっては人間も、自分たちと同じ生き物と思っているため、相手のことを確認したいときにおしりのにおいを嗅ごうとします。人間としてはちょっと恥ずかしいものですが、犬なりのコミュニケーション方法なので無理にやめさせることはできません。

3.顔面、口元

犬はオオカミなどほかのイヌ科の動物に比べ、家畜化の課程で成体でもある種の幼児性を残しているといわれています。イヌ科や他の動物は親に対して甘えるときや離乳食がほしいときなど、親の顔や口元を舐めてねだる性質があります。

その名残のせいか、犬は人に甘えたいときに、人の口元や顔のにおいを嗅いでペロペロと舐めようとすることが多いようです。また、その口元からその人が食べたモノの良いにおいがする場合は、単純に「おいしいにおいがする、食べたい!」ということでしょう。

4.足

人間の足は思っているより汗腺や皮脂腺が多く、また靴下や靴で密閉される環境が多いため、細菌感染しやすいと言われています。実際放っておくと、人間でも分かるほどにおうことがあります。

犬はその汗や皮脂腺のにおいが気になって、ついつい人の足のにおいを嗅いでしまうということがあるようです。

また、足元というのは地面に近く、出歩いた場所特有のにおいが移りやすい部位でもあります。そのため、帰宅すると、犬はその人がどこへ行っていたのか気になって、足元のにおいを確認しにくる、ということもあるようです。

まとめ

生活の行動範囲が狭い犬にとって、人間が発するにおいは大切な情報源です。また、嗅ぎたがる部位によって、挨拶であったり甘えの表現であったり、とその理由はいくつかあるようです。

飼い主とのコミュニケーションのためや飼い主からもたらされる外の情報を得るためににおいを嗅ぐことは、犬の好奇心を満たすことに役立ちます。

あまりしつこく嗅がれると困ってしまうときもありますが、犬たちとのコミュニケーションのためには、思う存分嗅がせてあげることも大切なのかもしれません。

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