オサスナ、過去の八百長問題で来季ECL出場権剥奪…上訴の意向も8位アスレティックの繰り上がり出場が濃厚か

[写真:Getty Images]

オサスナが、来シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)の出場権剥奪を言い渡された。

今シーズンのラ・リーガを7位でフィニッシュし、コパ・デル・レイでも準優勝と、チームとして躍進したオサスナ。2023-24シーズンのECL出場権を確保することに成功し、ヨーロッパの舞台に戻ってきた。

しかし、欧州サッカー連盟(UEFA)の大会に出場するためには資格手続きをパスしなければならず、その際に2013-14シーズンにミゲル・アルチャンコ前会長を含む前理事会メンバーによる八百長問題が懸念事項となっていた。

これは降格に瀕していたオサスナが、残留を掴むためにクラブ幹部主導で相手の選手数名に八百長を持ちかけていた。実際に2試合が操作され、ナバーラ地方裁判所は、主犯格に禁錮8年8カ月を言い渡すなど、処分を下していた。

UEFAの出場資格手続きの規定の中には、「UEFA規約第50条3項の発効。すなわち、2007年4月27日以降、国内・国際レベルでの試合の組織化、結果に影響を与えることを目的とした活動に、直接的・間接的に関与しておらず、UEFA事務局に書面で確認する」という項目がある。

そして、UEFA管理・倫理・規律委員会の検査官が、今回オサスナ側に通知した報告書では「オサスナは2023-24シーズンのUEFAカンファレンスリーグに参加する資格がない」との見解が示された。

オサスナは今回のUEFAの決定を受け、反対声明を発表。現在の理事会は過去に前理事会を訴え、目的が不明瞭でクラブから資金を流用した者たちを追及し、自浄効果を示したとの見解を示した。さらに、控訴委員会に上訴し、権利を守るために最後まで法的に戦うと、異議申し立てを行う意向を明らかにした。

オサスナが最後にヨーロッパのカップ戦に出場したのは、2006-07シーズン。チャンピオンズリーグに出場し、その後UEFAカップへと回っていた。17シーズンぶりにヨーロッパの舞台に戻ることになる中で、思わぬ事態に見舞われる形となった。

なお、オサスナが資格を剥奪によって、現状では8位のアスレティック・ビルバオが繰り上がりの形で参戦する見込みだ。

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