「ベルギーでもう一回結果を」サッカー元代表・岡崎慎司の誓い “点取り屋”が37歳で挑んだ肉体改造

帰国中、自身が理事を務めるバサラ兵庫の試合を視察した岡崎慎司(左)=6月4日、明石市きしろスタジアム

 サッカーの元日本代表FWで、昨季はベルギー1部のシントトロイデンに在籍した岡崎慎司(37)=兵庫県宝塚市出身=が神戸新聞社の取材に応じ、「ベルギーでもう一回、結果を出すことが重要」と、新シーズンも同国でのプレーを基本線に考えていることを明らかにした。クラブとは6月末に契約満了となるが、新たな契約に向けて肉体改造に着手している。

 岡崎は昨季、スペイン2部のカルタヘナから移籍。シーズン開幕後の契約となったが、いきなり先発フル出場を果たすと、FW以外にもインサイドハーフなどとしてリーグ戦30試合に先発した。

 「この年齢でもここまでできると確かめられたのは収穫」とする一方、「ベストではないシーズン」と振り返った。

 というのもリーグ戦の得点数が「1」。日本代表で歴代3位のゴール数を誇るストライカーだが、プレー中にある異変を感じていたという。

 「本当に若干だが、点を取ることにフォーカスする時に体がついてこない。自分が気付かないうちに、ほんのちょっと(体に)ずれが生まれているのかもしれない」 ### ■オフの肉体改造

 シーズン終了後、体を「リセット」するために日本国内で1週間、断食を行ったという。酵素風呂も使って、体の正常なリズムを取り戻そうとした。「体の悪いものを一気に出し切るイメージ。感覚がもっと鋭くなり、点を取ることに少しでも役立てば」と期待する。

 またシーズン終盤、疲労の蓄積により膝や足首に痛みを抱えたことから、自主的な肉体トレーニングを改め、専属トレーナーを頼ることに。日本とオンラインで結び、計画的に体を鍛えるようにしている。 ### ■盟友への誓い

 昨季、シントトロイデンには元日本代表MF香川真司(34)=神戸市垂水区出身=がいた。スペイン時代もクラブの所在地が近く、4年間にわたって親交を深めていたが、今年2月、香川は古巣のJ1C大阪に戻った。

 ともに兵庫県から世界に羽ばたき、日本サッカーの進化を示してきた「ダブルシンジ」が歩む別々の道。欧州14季目となるオファーを待つ岡崎は「自分は海外でどれだけ、どこまで粘れるか。真司が自分に期待することだとも思うので、ベルギーで結果を残したい」。点取り屋として踏みとどまる。(有島弘記)

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