規格外野菜を有効活用 ニュースカフェで付け合わせとして提供 宇都宮

規格外野菜の有効活用に取り組んでいる箕輪さん(右)と荒井さん

 飲食店業「イートランド」(中今泉1丁目)の子会社「ミナミトラスト」(江曽島本町)は本年度、規格外野菜を有効活用し、食品ロス削減を目指す事業を始めた。まちなか支局1階の「下野新聞NEWS CAFE(ニュースカフェ)茶果(さか)tea room」(江野町)は同社と協力し、規格外の野菜をカレーの付け合わせとして使用している。

 ミナミトラストは4月、規格を問わずに野菜をまとめて購入し、マルシェ形式で販売する事業「FURIFURU(フリフル)」を展開する熊本県を拠点とする企業「Day1」の関東代理店となった。7月には県産野菜を集め、県内初となるマルシェを栃木市で開く計画だ。

 マルシェ開催を進める一方、規格外の野菜を活用するために飲食店と連携する方法も模索してきた。第1号店として、親会社の「イートランド」が運営する同カフェと協力することとなった。調理や加工のノウハウを蓄積しながら、さらなる拡大の可能性を探る。ミナミトラストの箕輪扶美子(みのわふみこ)社長は「マルシェで消費者に理解を深めてもらいつつ、飲食店にも賛同してほしい」と力を込める。

 同カフェでは規格外の県産ニンジンを使い、付け合わせのマリネ「ラペ」を提供している。今後はさまざまな野菜や果物を使い、ドレッシングやスイーツなどの開発も計画しているという。荒井久子(あらいひさこ)店長は「見た目はいまいちでも、手を加えればおいしく食べられることを発信したい」と話している。

規格外のニンジンで作ったラペ

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