サッカー界の2大巨頭に君臨してきたリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウド。
30代後半になった2人はともに欧州のトップリーグを離れることを決断した。
BBCでは、サッカー界の頂点で世代交代が行われようとしており、メッシとロナウドによるバロンドールの独占状態にも終止符が打たれるはずとしている。
そのうえで、2024年にバロンドールを勝ちとるかもしれない選手たちを予想していた。その5人とは。
ジュード・ベリンガム（レアル・マドリー）
2003年生まれ、19歳のイングランド代表MF
昨年のワールドカップでトップレベルのパフォーマンスを見せたひとりだったベリンガム。
レアル・マドリーがドルトムントに支払った移籍金は1.03億ユーロ（161億円）で、10代として史上3位となる高額取引選手になった。
ドルトムントをブンデスリーガ優勝に導くことはできなかったが、ドイツでの最後のシーズンは素晴らしいものだった。昨年10月にはクラブ史上最年少となる19歳でキャプテンになり、歴史も作った。
2020年にバーミンガムから2500万ポンド（45億円）でドルトムントに移籍すると、2022-23シーズンは42試合で14ゴール7アシストを記録。
レアルのために多くの欧州トップクラブを断った彼は、スペインの首都で目覚ましいキャリアの成長軌道を維持しようとしている。
アーリング・ハーランド（マンチェスター・シティ）
2000年生まれ、22歳のノルウェー代表FW
プレミアリーグ年間MVPと最優秀若手選手賞を同一シーズンに受賞した初めての選手になった。
この得点力に優れたノルウェー人は、ロナウドとメッシの後継者としても最も確かな存在だろう。
プレミアリーグ1年目ながら36ゴールを叩き出し、アラン・シアラーとアンディ・コールが30年近くシェアしてきた得点記録（1シーズン34得点）を塗り替えた。
22歳のハーランドは53試合52ゴールでシーズンを終了。全コンペティションでシーズン50ゴールを達成した英トップリーグ史上2人目、95年ぶりの選手になった。
すでにクラブと代表で229ゴールを記録している彼は、ロナウドが持つサッカー史上最多得点記録（837）を打ち破る可能性が十分にある。
キリアン・エムバペ（PSG）
1998年生まれ、24歳のフランス代表FW。
得点力に優れたこのフランス人は、2017年に加入したPSGで260試合221ゴール98アシストを記録。カタールが保有するクラブで13の国内タイトル獲得に貢献している。
フランス代表としても2018年のワールドカップ優勝において欠かせない役割を果たし、これまで88試合で38ゴールを記録。すでに歴代3位となっており、得点ランク1位のオリヴィエ・ジルーに15点差に迫っている。
昨年末のワールドカップ決勝では1966年のジェフ・ハースト以来となるハットトリックを達成したものの、メッシ擁するアルゼンチンに連覇を阻まれた。
PSGに対して2024年までの契約を延長をしないと通告しており、この夏に現金化される場合には引く手あまたになるだろう。
ヴィニシウス・ジュニオール（レアル・マドリー）
2000年生まれ、22歳のブラジル代表FW。
3月に行われたチャンピオンズリーグでリヴァプールを撃破した後、カルロ・アンチェロッティ監督は「世界で最も決定的な選手、一貫して試合を決定づける」とヴィニシウスを讃えた。
このブラジル人は昨季のCL準決勝でマンチェスター・シティの守備陣をスピードとトリッキーさで恐怖に陥れ、リヴァプールとの決勝戦では決勝ゴールを叩き込んだ。
今季は全コンペティションで23ゴール21アシストを記録。これ以上だったのは、ハーランドとエムバペしかいない。
昨季は何度も人種差別の標的にされた。バレンシアで起きた一件はスペインとブラジルの両国で怒りを買った。
その後、人種差別で7人が処罰を受け、バレンシアはスタジアムの一部閉鎖という制裁を受けた。ヴィニシウスはFIFAから新たな反人種差別のタスクフォースの一員として任命されている。
ネイマール（PSG）
1992年生まれ、31歳のブラジル代表FW。
31歳のネイマールは新参者ではないが、このブラジル人がサッカー界最大のスターのひとりとしての地位を維持していることに議論の余地はない。
昨季は全コンペティションで35得点に関与したが、足首の靭帯を損傷したことで最後の3か月は欠場するはめになった。
昨年11月のW杯クロアチア戦でゴールを決めて、ペレが持つブラジル代表歴代最多得点記録に並んだ（77ゴール）。ネイマールがその記録を更新するのは時間の問題だ。
ちなみに、BBCのユーザーアンケートでは、ハーランドが得票率58％でトップ、エムバペが20％、その他が8％、ベリンガムが7％、ヴィニシウスが6％、ネイマールが1％となっている。
