ウクライナに「一層有利」 ロシア反乱で米国務長官

ブリンケン米国務長官(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】ブリンケン米国務長官は25日、ロシアの民間軍事会社ワグネルの反乱について、ロシア国内に「非常に深刻な亀裂が生じている」との見方を示した。ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻に失敗しているだけでなく、内憂も抱え込んだと指摘し「ウクライナにとって一層有利になる」と述べた。複数の米メディアのインタビューに応じた。

 反乱はロシアの内政問題であり、今後の具体的な展開は予断できないとしながらも、ロシア国内の分断が進み「侵略を続行することが、より難しくなるだろう」と分析。今後数週間にわたって尾を引くことになると予測した。

 ブリンケン氏は、プーチン政権が侵攻の理由とする「北大西洋条約機構(NATO)がロシアに脅威をもたらしている」との主張を、ワグネル創設者プリゴジン氏が否定しているとして「プーチン氏の権威に対する真っ向からの挑戦だ」と指摘した。

 また「ロシアの核兵器の態勢に変化は見られず、米国も態勢を変えていないが、状況を注視している」とも語った。

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